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日本旅行、「ふるさと住民登録制度」開始に向けて、「担い手活動」を体験ツアーや企業研修に組み込みへ

地域活性化や総務省が創設を目指す「ふるさと住民登録制度」の社会実装を支援する目的で2025年9月に設立された「ふるさと住民応援コンソーシアム」。地域の消費行動と生産行動を直接的に支援する「経済循環ハブ」として、地域を能動的に支える「ふるさと住民」という新しいライフスタイルを実現することを目指している。参画企業も、「ふるさと住民」創出に取り組む自治体向けにさまざまな提案や施策を展開している。

このほど開催された、ふるさと住民登録制度に積極的な自治体が参集した「首長サミット2026 LG30」で、同コンソーシアムが活動を説明した。

このうち、日本旅行は、旅行会社の総合力を活かした取り組みを展開していく。同社事業共創推進本部副本部長の本間恒志氏は「体験ツアーを軸としたライトな入門編の担い手活動として、まず地域の来訪を促す」と説明。そのうえで、「ふるさと住民登録制度」への登録を後押ししていく考えだ。

具体的には、地域の「参加しやすい体験プログラム」を造成し、地域の担い手活動を支援していく。宿泊施設や体験などの事業者、地域団体や住民、交通などを調整し受け入れ体制を整備したうえで、担い手を創出するプログラムを設計し、旅行商品として販売する。

また、ふるさと納税の返礼品として造成している地域限定旅行クーポンに「担い手活動参加権」も付けた。このクーポンは、宿泊だけでなく往復交通費もカバー。有効期間を5年間とし長期的な旅行計画に活用できるようにした。さらに、「担い手活動については、オンラインだけの紹介では心許ない」(本間氏)ことから、有人サポートの体制も整えた。

地域の課題を担い手活動を通じて学ぶ「越境型企業研修」の誘致にも取り組む。地域の課題を教育資産として捉え、日本旅行と研修会社が地域と連携しながら造成し、都市圏の企業に提案。参加者には、ふるさと住民登録制度のベーシック登録を促していく。本間氏は「一過性の企業研修から、担い手活動付きの学習に仕上げていきたい」と意欲を示した。

さらに、中学生・高校生に向け探究学習プログラム「GREEN JOURNEY for SCHOOL」での地域活動を担い手活動とリンクさせることで、ベーシック登録に繋げていき、地域との継続的な関係人口を創出していく。本間氏は「中高生に未来のふるさと住民の予備軍として、地域を知ってもらう早道になる」と話し、この取り組みの意義を強調した。

このほか、視察ツアーの受入れ調整も進めていく。自治体向けの視察などのツアー造成から申込受付、当日の運営までワンストップで対応する。2026年7月には、コンソーシアムとの連携で、長野県飯綱町でふるさと住民登録制度モデル事業採択自治体の視察ツアーを実施した。

10項目の課題解決メニューを設定

ふるさと住民応援コンソーシアムには、日本旅行のほか、楽天グループ、タイミー、おてつたび、LIFULLが参画。自治体、企業、個人など現在の会員数は735人となっている。

コンソーシアムでは、自治体向けに、担い手活動支援、旅行商品の開発・販促、宿泊補助券の運用、空き家対策、地域コーディネーター支援、スポーツ・健康・産品振興、地域おこし協力隊支援、人材育成、起業人の派遣、プラットフォームの一括提供の10項目の課題解決メニューを設定。各参画企業の連携で解決に向けた提案をおこなっている。

楽天グループ地域創生事業ヴァイスマネージャーでふるさと住民応援コンソーシアム代表の鳥海彩氏は「コンソーシアムは、一企業に閉じることなく、自治体や企業に対してオープンに展開し、会員に向けては参画企業の知見や経験を伝えていく。未来のふるさと住民に向けて、官民の力で平等でより開けたコンソーシアムを作っていきたい」と力を込めた。