トランプ米大統領は、訪米観光客数の減少を食い止める方策を協議するため、アメリカン航空、マリオット、MGMリゾーツ、カーニバルなどの旅行大手企業の幹部らと会談した。
米国の旅行市場は、今夏のFIFAワールドカップによって一時的ではあるものの大きな後押しを受けた。2026年6月の旅行関連支出は前年同月比6.2%増の1221億ドル(約19兆円)に達し、過去1年間で最高の月間数値を記録した。
しかし、商務省によると、2026年1月~7月ではカナダとメキシコを除く訪米観光客数は前年同期比で4.7%減少している。2025年の訪米観光客数は前年比5.5%減の約6800万人。会談とは別の場で、全米旅行業協会(U.S. Travel Association)のジェフ・フリーマン会長は、訪米客数を年間1億人にまで増やしたいとの意向を示している。
米国への外国人入国者数は減少傾向が続いており、旅行業界の関係者はその要因として、ビザ面接の長い待ち時間、航空運賃の高騰、より厳格な移民政策、関税、一部の国に対する渡航制限などを挙げている。
フリーマン会長は、業界団体が懸念していることの一つとして、トランプ政権が50カ国からの訪問者に対して保証金(ボンド)の支払いを義務付けたことを挙げた。その結果、対象国からの入国者数が80%減少したという。
カナダからの訪問者数は昨年20%減少した。これは、トランプ氏が課した関税や、カナダを米国の一部とする趣旨の発言に対して、カナダ国民が反発したためだ。この減少は、ラスベガスや国境沿いの州の観光地に打撃を与えた。 2025年にラスベガスを訪れた観光客数は7.5%減少した。
ホワイトハウスは、空港での保安検査の簡素化(靴を脱がずに通過できる措置や、一部空港への家族向け検査レーンの設置など)を進めてきたと主張。また、帰国する米国市民向けの生体認証による優先レーンの増設や、国際線から国内線への乗り継ぎ時間の短縮も目指すとしている。
※ドル円換算は1ドル156円でトラベルボイス編集部が算出
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。