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スマホで旅行を完結するアプリ実証実験、九州エリア全域でインバウンド向けに、日本ユニシスやDMOらが共同で

日本ユニシスとくまもとDMC、NTT西日本長崎支店、長崎国際観光コンベンション協会は、周遊観光から飲食、買物、決済をスマートフォン1つで完結する「つながろう!九州」の実証実験を開始した。訪日外国人旅行者を対象に、IoT活用のサービスで九州全域での周遊と滞在日数、消費拡大を図る。

この取り組みは2017年度、熊本県と長崎市で行なっていた訪日外国人旅行者向けの事業を、九州エリア全域に拡大ししたもの。スマホアプリ「Japan Local Card」で、デジタル周遊パスとキャッシュレス決済サービスを提供し、県をまたいだ観光客の相互送客と地域経済の活性化を支援する。

具体的には同アプリで、参画する観光施設や公共交通、店舗などの周遊パスやチケットの販売と、観光施設ガイド、クーポン配信を実施。Alipayでの支払いやクレジットカードでのチャージが可能なプリペイドマネー(スマホ完結型決済サービス)も搭載する。同決済サービスでは、店舗側の専用の決済端末の導入は不要だ。

また、アプリは数分ごとに位置情報を取得し、チケットの利用や決済時などに情報を取得。蓄積した観光関連のビッグデータを長崎大学で分析し、新サービス創出に向けた地域のマーケティングに活用する。

実証事業は、経済産業省の2017年度補正予算「IoTを活用した新市場創出促進事業費補助金(IoT活用おもてなし実証事業)」の採択を受けた。今後は、経済産業省が構築した「おもてなしプラットフォーム」にも接続して他地域との情報共有や連携を図るほか、準備が整い次第、日本人向けのサービス展開も予定している。


発表資料より:事業の概要
発表資料より:アプリ画面イメージ