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観光庁、新型コロナ対策で予備費36億円を投入、訪日旅行控えの抑制や回復期に向けた基盤整備へ

政府は2020年3月10日、観光庁関係で計35億7200万円の予備費使用を閣議決定した。新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、需要停滞の抑制や回復期の基盤整備に向けた対策を行なうもの。

使途は3つで、(1)日本政府観光局(JNTO)による正確な情報発信に10億7000万円、(2)観光地の多角化等のための魅力的なコンテンツ造成に6億8000万円、(3)訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業に18億8500万円を割り当てた。

(1)のJNTOによる情報発信では、誤った情報によって訪日旅行控えが起きないよう、日本政府が行なっている新型コロナウイルス対策や取り組みを世界各地に正確に発信。流行地域からの入国規制措置の実施や、24時間対応の多言語コールセンターの周知、マスク着用や咳エチケットなどの感染症対策の実施要請などを伝えていく方針だ。

また、(2)の魅力的な滞在コンテンツ造成と(3)の受入環境整備では、感染拡大防止期間を将来の観光需要回復に向けた積極的な「助走期間」と位置付け、反転攻勢に転じるための基盤整備として実施する。特に(3)は、経済産業省の「中小企業生産性革命推進事業」に基づく支援と組み合わせ、施設のバリアフリー化などの設備投資やキャッシュレス化整備等を支援する。