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米・政府機関の閉鎖で観光に影響、国立公園では一部再開も、パールハーバーなど、自治体の支援や寄付で

米国政府は、連邦議会で予算案が可決されなかったことを受け、約7年ぶりに連邦政府機関の一部が閉鎖された。国立公園や博物館などでも影響が出ている。

国立公園局の緊急時対応計画では、国立公園は州、ネイティブアメリカンの部族、地方自治体、あるいは寄付を申し出るその他の団体と協定を結び、開園を維持することが可能とされている。現在、全国の国立公園を支援する団体や自治体が運営の支援に乗り出している。

ウェストバージニア州のパトリック・モリッシー知事は、州内の2つの国立公園のビジターセンターを再開するための寄付契約に署名。ミシシッピ州のビックスバーグ国立軍事公園では、ビックスバーグ国立軍事公園友の会が、閉鎖期間中、1日2000ドル(約29万円)を拠出することを約束した。

ハワイのオアフ島にあるパールハーバー国立記念館は、連邦政府の閉鎖初日に数時間閉鎖されたが、国立公園局と連携する非営利団体の支援で、同日午前11時に再開した。

多くの国立公園は概ね開園しているが、ビジターセンターは閉鎖されている。国立公園の保護活動を行う国立公園保護協会のクリステン・ブレンゲル上級副会長は、国立公園の4分の1以上(その多くは歴史的建造物)は施錠可能なゲートがあるため立ち入りが制限されているが、ゲートのない大規模な公園は事実上、一般公開されていると説明した。

一方、国立公園保護協会は、テキサス州ビッグベンド国立公園の先史時代のペトログリフや、カリフォルニア州ジョシュアツリー国立公園で、過去の閉鎖時に乱入した人たちによって被害が出た事例を踏まえ、今回の閉鎖期間中はすべての公園を閉鎖するように米国政府に要請した。

※本記事は、AP通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

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