トラベルテックの国際会議やオンラインメディア運営で知られる「WiT」は、新たな年をむかえるにあたり、アジアの旅行主要企業のキーパーソンへの一問一答インタビューを敢行した。本記事では、大手OTAトラベロカ(Traveloka)、エクスペディア(Expedia)、アゴダ(Agoda)など、観光産業の最前線を走る6名のリーダーが語った内容を紹介する。
2026年はAIがインフラ化、心に響く「真実のストーリー」
2026年の観光産業は、AIが「魔法のツール」という目新しさから、日常生活でのストレスを解消する「目に見えないインフラ」へと進化する。トラベロカのフェリ・ウナルディ氏が提唱するように、真の勝者はAIを意識させずにユーザーの意図を汲み取り、実用性を極限まで高める「透明な技術」を実装する企業となるだろう。アゴダのティモシー・ヒューズ氏もまた、AIによる開発効率の向上を武器に、レガシーな課題の解消に意欲を見せている。
一方で、技術が普及するほど「信頼」と「人間性」が差別化のカギとなる。シーク・ソフィーのジャシンタ・リム氏は、AIによる情報氾濫の中でこそ、真実味のあるストーリーテリングとコミュニティの力が旅行者の心に響くと説く。この視点は、単なる供給の集約から、信頼性の高い接続を調整する「オーケストレーション」への転換を掲げるDida Holdingsのダリル・リー氏の戦略とも共鳴する。
市場のダイナミズムも加速している。エクスペディアのマイケル・ダイクス氏は、アジア内の深掘りや新たな送客市場の台頭を背景に、既存モデルを再構築する必要性を指摘。ヴィアターのロッド・カスバート氏が予測する「激動」の時代、新興勢力が既存大手を脅かすチャンスは至る所に潜んでいる。
アジアのキーパーソン6名の一問一答インタビューの回答を紹介する。
トラベロカCEO/フェリ・ウナルディ氏
2025年を一言で表すと?
「レジリエンス:回復力(Resilience)」。2025年は、旅行とテクノロジーの分野で、適応力が競争優位性であることを改めて認識させられた。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「不確実性(Uncertainty)」。この言葉は現状を正確に表しているものの、私たちの考え方を定義するものではない。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「8」。基盤は強固だ。東南アジアの旅行需要は依然として堅調で、デジタル化は加速し続けており、私たちは不確実な状況下でも事業を遂行できることを証明してきた。私たちは今後も規律を研ぎ澄ましていく。つまり、適切な投資に焦点を絞り、より明確かつ迅速に事業を展開することだ。
2026年を一言で表すとしたら?
「勢い(Momentum)」。基盤は築いた。今度は、それを加速へと転換する必要がある。
最も期待していることは?
私たちが過去2年間の苦労の末に得た学びを、より賢明な意思決定、迅速なイノベーション、そして競争の激しい市場において真に差別化できる顧客体験へと繋げていく。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
事業を拡大していくなかで、プロセスに囚われることなく、顧客中心の姿勢を維持し、旅行者にとって複雑さを感じさせないようにするにはどうすれば良いのだろうか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
集中力をさらに強化すること。譲れない優先事項を明確化し、組織が迅速かつ正確に業務を遂行できるようにさまざまなノイズを体系的に排除していく。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
東南アジアで最も信頼される旅行エコシステムとしての地位を確立すること。旅行者は、当社のサービスを利用すれば、意思決定を簡素化し、旅程全体を通してストレスをなくすことができると信頼してくれるだろう。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
予測不可能な価格や分かりにくい選択肢、断片化されたアフターサービスの排除。多様性に富んだアジア地域では、信頼と信頼性こそが究極の差別化要因だ。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
「AIの目新しさ」から「目に見えない実用性」への移行。ここ2年間、業界はチャットボットや派手な旅程作成ツールといったAI機能に熱中してきた。しかし、2026年には、真の勝者はAIを「消滅させる」存在になるだろう。旅行者が求めているのは「AIを使う」ことではなく、ストレスをなくすこと。私たちは、マイクロ・パーソナライゼーションへと移行している。プラットフォームは、ユーザーが誰であるかだけでなく、どこにいて、なぜ今旅行しているのかを理解する。トラベロカのユーザーが午後10時に空港で足止めされている場合、必要なのは「お得なバケーションプラン」ではなく、レイトチェックインが可能な最寄りのホテルをワンクリックで予約できるサービスだ。これが目新しさと実用性の違いだと考えている。
2026年にしたい旅行は?
電源を切って、家族とゆっくり過ごす旅。自然に囲まれた場所で、旅の大切さや仕事に意味があることを改めて実感できる場所。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
グレッグ・マッケオン著『Essentialism』。新しい本ではないが、今年改めて読み返して、以前よりも深く心に響いた。「不必要なものを排除することでのみ、最大の貢献ができる」という核となるコンセプトは、私たちの2026年の戦略と完全に一致している。成功とは、より多くのことをすることではなく、明確なビジョンを持って正しいことを行うことだと、この本は改めて教えてくれた。優れた企業がどのように野心と規律のバランスをとっているか、大胆なビジョンを持ちながらも的確な実行によってどのように成長しているかなど、私たちが現在実践している多くの原則を改めて示してくれた。
シーク・ソフィー(Seek Sophie)共同設立者兼CEO/ジャシンタ・リム氏
2025年を一言で表すと?
「活力(Energizing)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
その言葉が消えたら、その物も消えるのであれば、「資本主義」、「家父長制」、「LinkedIn」など。辞書には、女性を貶めるためだけに使われている言葉(「口うるさい」、「意地悪」など)もたくさんある。これらも消えていくべき。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
仕事、プライベート、地球環境など視点によって異なる。最初の2つなら「8~9」、3つ目は「4(楽観的)」。
2026年を一言で表すとしたら?
「新しい(New)」。
最も期待していることは?
仕事面では、アドボカシー/教育活動にさらに力を入れていく。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
私がしていることは、社会全体の利益になっているのだろうか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
AEO(Answer Engine Optimization: 回答エンジン最適化)、ブランド、コミュニティ。一つではなく、これらはすべて、AI/LLMの世界でどのように防御力のある堀を築くかという問いに関連してくる。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
ホスピタリティ、コミュニティ、アドボカシー。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
創業当時と比べてノイズが100倍も増えた世界で、旅行者があらゆるノイズをふるいにかけ、本当に価値のあることを見つけられるようにするには、どうすればよいのだろうか?AIが氾濫する時代に、どのように旅行者の信頼を獲得できるのだろうか?
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
AIゴールドラッシュと自動化の時代に、ストーリーテリングの仕事の需要が急増しているのは興味深いことだ。人々はエンジニアよりもストーリーテラーに高い報酬を支払っている。もしかしたら、中規模コンテンツがピークを迎え、真のストーリーテリングへの需要が再び高まっているのかもしれない。
2026年にしたい旅行は?
タンジュン・プティン(インドネシア)のオランウータン・ハウスボート、トンガでクジラと泳ぐこと。自分自身を野生に解き放つ。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
農業に関する本を全部!『Braiding Sweetgrass』『Eating to Extinction』『The Third Plate』『One Straw Revolution』など。絶滅の危機に瀕した種を救うために命を捧げた人々がいたことを知ると、深い慰めを感じる。
ヴィアター設立者/ロッド・カスバート氏
2025年を一言で表すと?
「期待(Anticipation)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「象徴的(Iconic)」。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
とても楽観的。多くの変化が迫っており、多くのチャンスが待っている。
2026年を一言で表すとしたら?
「激動(Upheaval)」。
最も期待していることは?
既存の大企業(どこであれ)が、新興企業に地位を奪われること!
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
誰が道に迷うのだろうか?どの企業が勝利戦略を選択し、どの企業がそうしないのだろうか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
多くの対話、質問、聞き取り、読書…答えはそこにある!
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
AI主導のeコマースへの移行が進むなかで、勝利の戦略を選ぶこと。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
私には分からない。誰かがいつか教えてくれることを願っている。
2026年にしたい旅行は?
再度、コルフ島(ギリシャ)。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
イアン・マキューアン著『What We Can Know』。100年後の未来から今を振り返る。確かなことは決して分からないが、彼の言うことは正しいのだろうか?
Dida Holdings CEO/ダリル・リー氏
2025年を一言で表すと?
「勢い(Momentum)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「レガシー(Legacy)」。AI時代において、私たちは過去を守るべきではない。未来のためにエンジニアリングを行うべきだ。「レガシー」とは、私たちを後退させるシステムを意味するが、私たちには前進を促すインフラが必要だ。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「8」。大規模かつ明確な実行力を持つ企業にとって、状況がようやく有利になったからだ。Didaはまさにそれを実現する体制を整えている。精度、パートナーシップの深さ、事業の成熟度などで。
2026年を一言で表すとしたら?
「ブレークスルー(Breakthrough)」。
最も期待していることは?
Didaが旅行エコシステムにおける連結力としての役割を本格的に担い、サプライチェーン、パートナー、テクノロジーを結集することで、バリューチェーンを真に向上させていくこと。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
スタートアップの俊敏性とグローバル企業としての規律をどのように両立させるべきだろうか?それは、革新への大胆さと、大規模な流通に必要な厳格さとのバランスを取ることだ。
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
デジタルエコシステム・インフラの強化。よりスマートなデータフローとスムーズな統合に注力している。目標は、Didaの地位をベンダーとしてだけでなく、パートナーのパフォーマンスを増幅する存在として深化させることだ。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
高精度なB2B供給の基準になること。私たちは、パートナーがあらゆる接続の背後にあるデータインテリジェンスを信頼できるプラットフォームを提供する。そこにチャンスがある。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
一貫性のある体験を提供すること。そうすれば、旅行者は、分断された意思決定の迷路を進んでいるように感じることなく、エンドツーエンドでガイドされていると感じられるはず。その下層のB2Bレイヤーがようやくその役割を果たし始めた。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
アグリゲーションからオーケストレーションへの移行。企業はもはや供給を独占するだけでは成功せず、ネットワーク全体で信頼性の高い接続をオーケストレーションすることで成功を収めるようになる。重要なのは接続の量ではなく質。
2026年にしたい旅行は?
恥ずかしながら、私はハワイに行ったことがない。2026年には必ず行くようにする(スケジュールが許せば)。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
最も興味深かったのはNetflixの『Upstream』。表面的に見えるものが機能するのは、上流の誰かが細部まで気を配って正しく対応しているからこそだという考えは、深く共感できる部分があった。これは私自身のキャリア、そしてDidaのことを強く思い出させた。ほとんどの人は、自分が楽しんでいる体験の裏にある決断、トレードオフ、そして目に見えない努力を見ることはないだろう。しかし、私たちはそれを知っている。そして、それを目にすることで、私たちが行っている仕事―静かで、基礎的で、意義深い仕事―に、不思議なほど誇りを感じた。
アゴダ・コーポレート開発担当副社長/ティモシー・ヒューズ氏
2025年を一言で表すと?
「生成(Generative)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「いつでもお客様のご要望にお応えします(we remain fully at your disposal.)」など、AIが生成したカスタマーケアに基づいた偽りの共感を示すフレーズ。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
旅行については「9」。世界の安定については「5」。解決すべき大きな地政学的問題がいくつかある。どれがエスカレートするか、どれが沈静化するか分からない。いずれにせよ、旅行者は旅行を続けるだろう。
2026年を一言で表すとしたら?
「エージェンティック(Agentic)」。
最も期待していることは?
より多くのテクノロジーを開発すること。開発者の効率が20%以上、向上したため、より多くのものを開発できるようになる。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
AIの誇大宣伝を整理し、何を構築し、何を変える必要があるかを知るために、何を学び、理解する必要があるだろうか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
上記と同様。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
認知・検討層(アッパーファネル)へのアプローチ。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
ホテルのチェックインが20年間変わっていないのはなぜだろうか?
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
ロイヤルティはポイントではなく、商品から生まれる。
2026年にしたい旅行は?
タスマニア。そろそろ故郷をもっと探検してみようと思う。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
コメディアンの自伝の大ファン。今年はマイケル・リチャーズの『Entrances & Exits』とピート・ホームズの『Comedy Sex God』を楽しんだ。
注:ティム氏のコメントは、オーストラリアのボンダイビーチで発生した襲撃事件の2日前に送られてきた。
エクスペディア・グループ・アジア太平洋マーケット・マネージメント副社長/マイケル・ダイクス氏
2025年を一言で表すと?
「急増(Surge)」。今年はアジア太平洋地域(APAC)全体で物事がうまく噛み合ったように感じた。過去数年間の基盤整備がすべて軌道に乗り、2024年に導入された新製品は2025年に大幅に成長した。新たな供給市場と新たな目的地が、突如として大きな規模で出現。パートナー企業は、かつてないほど積極的に私たちに協力してくれた。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「破壊的イノベーション(Disruption)」。旅行とテクノロジーは常に進化しており、破壊的イノベーションは絶え間なく起こる。重要なのは、それを活用する俊敏性だ。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「9」。APACは、引き続き世界の旅行成長の原動力となっている。可処分所得の増加、デジタルネイティブのZ世代の旅行者、域内路線の拡大は、いずれも今後の力強い一年を示唆している。 AI支援によるプランニングからより洗練されたパートナープラットフォームに至るまで、旅行テクノロジーの急速な拡大によって、旅行者の体験向上とパートナーの成果向上が真に相乗効果を発揮する段階に入りつつある。この状況が10点満点ではない唯一の理由は、地政学的な変動と自然災害の予測不可能性だ。
2026年を一言で表すとしたら?
「再創造(Reinvention)」。新製品、新技術、新たな旅行者、新たな目的地の融合は、私たちが効率的かつ効果的に捉えなければならない機会を意味する。私たちは今、APACにおいて、自らを再び作り直す岐路に立っていると感じている。
最も期待していることは?
APAC全体で、より多くの新しい旅行者と目的地が開拓されるのを見るのを楽しみにしている。中東からの需要の急増、東南アジアとインドにおける中間層およびマス富裕層の台頭、旅行先としての中国の再浮上、そして日本の根強い人気など、アジア太平洋地域の人口動態上の優位性は、引き続き大きな利益をもたらしている。しかし、旅行者の期待はそれぞれ異なり、デジタル行動も異なる。それらに的確に対応すれば、パートナー企業にとって計り知れないビジネスチャンスの創出につながるだろう。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
次の四半期だけでなく、今後10年間を見据えて成長できるチームとテクノロジーをどのように構築すればよいのだろうか?私たちが提供する製品とサービスは拡大を続け、APACの旅行業界も急速に進化を続けている。私たちは、チームとパートナー企業が未来の現実に対応できるように、意思決定を行う必要がある。
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
基本原則の見直し。多くの点で、私たちの取り組みは長年にわたり一貫している。強力なブランドの構築、需要の喚起、高価値旅行者へのターゲティング、強固なパートナーシップの構築、そして旅行者が希望するチャネルで必要なものをすべて簡単に予約できるようにすることだ。しかし、その方法と理由は定期的に、しかも劇的に変化している。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
より広範かつスマートなターゲティングによって、パートナーは高価値な需要を獲得することができる。例えば、AIを活用したデジタル広告は大きなビジネスチャンス。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
旅行者が選択肢の多さに悩まされ、無限の選択肢が溢れる世界の中で真の価値と信頼を見つけられるように支援すること。「Unpack ’26レポート」の調査では、旅行者は葛藤を抱えていることが分かった。体験を損なうことなく、より良い価値を求め、混雑を避けて本物を求め、効率性を求めている。そして、それを支えてくれるブランドも求めている。
今、旅行の計画は面倒なことが多い。タブが多すぎ、おすすめが多すぎ、ソーシャルメディアではどれも同じような「必見」スポットがある。価格帯も多様化し、収益管理の手法も高度化しているため、旅行者は価格に見合った価値を得られると確信することが難しくなっている。
だからこそ、私たちの最大の課題(そして最大のビジネスチャンス)は、その旅をシンプルにすることだ。旅行者が本当に大切なものを選ぶための明確さと自信、パーソナライズされた案内を提供することだ。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
私は2025年に「ディープ・アジア」について話した。これは、アジアの旅行者がアジア内でより深く探求しているという現象のこと。APACでは第二の目的地の成長が強くなっている。
現在、APACでは従来の主要な旅行市場以外からの関心が高まっていると考えている。これは、新たな貿易・金融関係や地政学的な影響を受けていることが多い。例えば、ブラジル、メキシコ、中東、カナダなどからの需要が堅調に増加している。これは、APACで見られたのと同じ人口動態の変化、つまりこれらの国々の一部で台頭するマス富裕層の増加によるものだが、APACとの文化的親和性が高いという認識が広まりつつあることや、政治的な要因も影響していると考えている。
要因が何であれ、これはAPACにとって有益であり、私は今後もこうした新たな送客市場に注目していく。
2026年にしたい旅行は?
しばらくヨーロッパに行っていないので、プラハからウィーン経由でブダペストまで行きたい気持ちがある。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
ファリード・ザカリア著『革命の時代(Age of Revolutions)』。歴史を通して様々な革命を概観した魅力的な本で、革命は経済、テクノロジー、そしてアイデンティティが融合したときに起こると主張している。
※この記事は、シンガポール拠点の旅行業界ニュースメディア「WiT」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。
オリジナル記事(英文):Year In Review 2025, Looking Ahead To 2026 | Part 2
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