観光庁は、「オーバーツーリズム対策に向けた手ぶら観光推進に係る調査事業」の最終報告書を公表した。この事業は、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)が支援。手ぶら観光サービスが観光体験価値の向上とオーバーツーリズム対策に貢献する効果を明らかにした。
この調査では、訪日外国人旅行者1598人へのアンケート、モニターツアー、事業者ヒアリング、位置情報データ分析などを実施し、手ぶら観光サービスが観光動線の最適化・混雑緩和・滞在満足度向上につながるかを考察した。
報告書では、まず観光庁データ、位置情報データ(FF-Data:Flow of Foreigners-Data)、民間データを統合分析し、訪日客の「9つの主要旅行動線」を可視化した。
また、モニターツアー検証の結果も紹介。観光が可能な時間が大幅に増加する効果が確認され、手荷物配送・預かりを利用した場合、金沢で約1.3~1.5時間、京都で約1.3時間、大阪で約1時間、広島で30分~1.2時間などの観光に使う時間が増加したという。
さらに、手ぶら観光の認知度についても報告されている。手ぶら観光サービスを知らない旅行者は35.9%の一方で、実際に利用した人の満足度は94.3%と極めて高くなった。利用したいサービスについては、「空港/宿泊施設配送」が64.6%と最も高くなった。
このほか、普及の阻害要因についても分析。利用しない理由のトップは「どんなサービスかわからない(26.8%)」となり、認知の向上など課題が明らかになった。