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世界の厳選ホテルが加盟するルレ・エ・シャトー、温室効果ガス排出量を可視化するデジタルツール導入、削減効果の試算も

65か国の厳格な審査基準を満たした独立系ホテルやレストラン計580軒が加盟する協会「ルレ・エ・シャトー」は、加盟施設の「持続可能な開発」への転換を支援・可視化するプラットフォームとして、デジタルツール「MyImpact(マイインパクト)」の提供を始めた。各施設が環境に与える影響を測定し、優先事項を把握して適切な取り組みを進めるために活用する。

気候変動対策で、パリ協定やグラスゴー宣言が掲げた温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標達成に向けて、旅行・観光産業でもエネルギー消費や食材、リネン、アメニティなどのサプライチェーン全体で取り組むことが求められている。

マイインパクトは、フランスの環境エネルギー管理庁が開発した手法(ADEMEメソッド)と、GHG排出量算定の国際基準(GHGプロトコル)を基礎としたツール。

加盟施設は、自施設の事業活動に伴う排出量をCO2排出量に換算した数値(カーボンフットプリント)をマイインパクトを使って算定し、ネットワーク内の他メンバーと比較して評価する。推奨される行動によって実現できる削減可能性を試算し、必要な改善点を理解して具体的な削減策に取り組むことができる。すでに加盟メンバーの39%がカーボンフットプリントの算定を完了した。

計算ツール以外に、多言語対応の専門家によるサポートや、加盟メンバー間での経験や解決策を共有する交流の場も提供する。

ルレ・エ・シャトーは、1954年にフランスで設立された、料理やおもてなし、地域文化を生かした滞在体験などで高い水準を追求する独立系ホテル・レストランの協会。日本では、あさば(静岡・修善寺)、強羅花壇(神奈川・箱根)、扉温泉明神館(長野・松本)などが加盟している。約500項目の評価基準に基づく審査を2年ごとに実施しており、持続可能な開発分野は重要な評価基準の一つに位置付けられている。

2027年以降、マイインパクトによるカーボンフットプリント調査の結果に基づき、脱炭素化の指針となるロードマップを策定し、各施設の地域的特性に合わせた目標を提案していく方針だ。将来的には、地元食材の使用、生物多様性への配慮、労働環境の改善といった環境・社会分野のパフォーマンス測定機能も追加する。