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ホテル・旅館が直接予約を増やす次の一手、宿泊施設向けCRM・MA「triplaコネクト」が実現する収益拡大と顧客満足の向上(PR)

ホテル・旅館が客室の直接予約を強化する動きが、ますます加速している。コロナ禍で観光需要が安定しないなか、各事業者にとって重要なのは収益性を高める施策。最近では、自社サイトへの集客と予約を増やす取り組みとして「CRM」への関心が高まっている。大手宿泊事業者だけでなく、中小規模のホテルや旅館の間でも同様だ。

宿泊施設向けの予約エンジンやAIチャットボットを提供するトリプラ(tripla)は、このほどCRM・マーケティングオートメーションサービスの「triplaコネクト」の提供を開始した。ホテル・旅館に特化し、大手から中小規模の事業者まで利用しやすいサービス提供を重視する同社に、宿泊施設が直接予約を重視すべき理由と商品の特徴を聞いた。

ホテル・旅館がCRM・MAに注目する理由

CRM(Customer Relationship Management)とは、文字通り、顧客との関係性を管理すること。インターネット上の見込み客や既存顧客の動きをデータ管理し、顧客との関係を構築・維持することを目的とする。マーケティングオートメーション(MA)は、新規客の獲得や見込み客の育成などマーケティング施策を自動化、効率化させるもの。

つまり、宿泊施設はCRM・MAツールの活用によって、既存顧客やインターネット上で自館に関心を持った人にアプローチし、顧客のニーズに応じた提案で集客・予約・顧客化に繋げることができる。売上拡大と顧客満足の向上を自前でおこなえるようにするサービスなのだ。

トリプラ代表取締役CEOの高橋和久氏によると、ホテル・旅館のCRMへの関心が高まった理由は、「コロナ禍で稼働率が劇的に低下するなかで、(OTA経由などと比較して)自社サイト経由の予約は落ち込みが少なかったから」。高橋氏は、「ホテル・旅館は宿泊客に満足していただき、もう1度来てもらうことに情熱を注いでいる。今後は、宿泊前の見込み客に対しても、宿泊施設が自ら集客することが重要な時代になる」と続ける。

世界では、コロナ禍よりもっと前からマリオットやハイアットなど巨大グローバルチェーンを筆頭に、OTA依存からの脱却と直接予約への移行が進んでいた。「彼らの投資家向け資料にも、公式サイト経由の予約比率を上げるため、OTAに支払っていた手数料を集客施策に回すことが明言されている」(高橋氏)。

一方、長きにわたって販促を旅行会社やOTAに委ねてきた日本のホテル・旅館は、「自らお客様を連れてくることに慣れていない」(高橋氏)。CRMの重要性に気づき、導入を検討しても、大手CRMサービスでは月数十万円~の費用が必要で、導入を阻む大きな壁となっていた。

「集客に必要なマーケティングアクションを月1.5万円程度からはじめられれば、宿泊施設が新規客を獲得し、顧客化していくことができる。大手だけではなく、中小規模のホテルや旅館にも使ってほしい」(高橋氏)。そんな思いでトリプラが開発したCRM・MAが、triplaコネクトだ。

トリプラ代表取締役CEOの高橋和久氏

宿泊業界に特化したトリプラだからできること

triplaコネクトの特徴の1つは、インターネットに接続した宿泊施設特化型のCRM・MAであること。

これまでも宿泊施設では、ホテル管理システム(PMS)のデータをもとに、ダイレクトメールなどで顧客との関係性を高めていた。ただし、PMSで得られるのは宿泊台帳に記入された顧客の名前と住所、電話番号、メールアドレスに限られる。つまり、PMSのデータでできるマーケティングアクションは、宿泊施設を利用した顧客へのフォローだけになる。

一方、インターネットに接続したtriplaコネクトの場合、宿泊施設の自社サイトに訪問した見込み客にも、様々なアプローチが可能になる。

例えば、自社サイト内で家族向けのプランや客室情報を閲覧している人(以下Aさん)がいれば、triplaコネクトはAさんのセグメントを「家族」と認定。家族旅行に関連した各種オファーを表示する。その時は予約なしで退出しても、次のサイト訪問時にAさんであることを認識。Aさんは今回も家族向けプランを閲覧しているが、料金画面から先に進まない場合は、triplaコネクトは「Aさんは料金面で悩んでいる」と判断し、閲覧中の画面に割引クーポンなどのポップアップバナーを自動で表示する。

そうして予約に至り、宿泊客として来館したら、Aさんのサイト上の行動データと予約データが宿泊施設のおもてなしを支援するデータとなる。滞在中、顧客プログラムへの登録があれば会員情報も紐づけ、帰宅後にもAさんのSNSやLINEへのメッセージ発信でより身近なコミュニケーションも可能になるのだ。

この際、triplaコネクトは、トリプラが提供する宿泊予約エンジン「triplaホテルブッキング」や多言語AIサービス「tripla AI チャットボット」と連動することで、取得できるデータやマーケティングアクションの幅はさらに広がる。

サイトを訪れた見込み客を予約・顧客化していく流れ

なぜこのようなことができるのか。

それは、triplaコネクトのデータ構造が「ファーストパーティーデータ」を軸としているため。ファーストパーティーデータとは、企業とユーザーが直接つながって取得できるデータのこと。ユーザーが宿泊施設の自社サイトを訪問した際、そのブラウザや端末に識別ファイルが保存される。ここにサイト訪問時の情報が記録されるため、そのIDを取得すればユーザーの識別と自社サイト内での行動履歴が把握できる。宿泊施設は、OTAのサイト上での予約検討の動きを把握できない。OTA上の販売を次のアクションに活かすことはできないが、自社サイトなら可能だ。それを簡単に実行できるようにしたのがtriplaコネクトである。

triplaコネクトが取得・利用するのは、ファーストパーティーID(ユーザーがアクセスした企業のサイトが直接発行する識別ファイル※編集部注:いわゆるクッキー=cookieも含む)。ファーストパーティーIDは個人情報の扱いになるが、tripla コネクトを入れることで自動的にユーザーの取得許可を得て、活用できるようになる。グーグルが廃止する予定のサードパーティークッキー(第三者が発行)ではないのでその影響はない。

そしてもう1つの特徴が、初期費用無料・基本料金が月額1.5万円の手軽な価格で利用可能なこと。宿泊業界に特化したCRM・MAであることが、価格競争力を生む理由だという。

高橋氏によると、一般的なCRMは多業界に対応できる汎用性の高い仕組みで構築されているため、システムが細分化されている宿泊業界の事業者が導入する場合は、CRM側でカスタマイズが必要になる。予約システムやサイトコントローラー、PMSなどと1つ1つ連携させるので費用がかさむ。

一方、triplaコネクトは宿泊施設に必要なシステムに標準連携している。高橋氏は「こんなマニアックな連携をしているCRMはない。宿泊業界特化型でオールインワンのサービスを提供するのは、ユニークな存在だと思う」とアピールする。

宿泊業界のデジタルシステムは他の業界にないほど細分化されている

自社予約比率が7倍、現場がいきるIT支援に

なぜトリプラは、宿泊業界に特化しているのか。実は高橋氏と共同創業者である代表取締役CTOの鳥生格氏は、宿泊業の経験はない。しかし、高橋氏は両者が研鑽を積んだアマゾンを「オンライン上になんでも揃える、いわば“マーケットイン型”の企業」とした上で、「お客様のニーズに応えることに命を懸けているのがマーケットイン型の会社だが、私と鳥生にもその考えが染みついている」と笑顔を見せた。

2015年4月の創業後、トリプラは別の業界用のITツールを開発していたが、なかなか顧客がつかなかった。しかしある時、AIチャットボットを宿泊施設に絞ってリリースしたところ、顧客ができた。「そこで宿泊現場の困り事をとことんヒアリングしてみると、宿泊業界の新卒社員の離職率の高さに驚いた。おもてなしを志して就職したのに、問い合わせ対応などバックヤード業務に追われることで夢破れるのが理由と聞き、それならテクノロジーの力で宿泊施設がおもてなしに集中できるサービスを提供しようと思った」と高橋氏は振り返る。

そして宿泊施設向けの「tripla AIチャットボット」を2017年5月にリリース。機能を事前質問の応対に絞り、できるだけ宿泊前の業務の手離れができる内容に特化した。これにより、問い合わせの95%を自動化することができた。

2018年1月にリリースした予約エンジン「triplaホテルブッキング」では、消費者の予約のしやすさに注力。「一番の特徴は、予約の所要時間が早いこと」(高橋氏)というように、予約までのステップを最小限にして、22秒で完了できるようにした。消費者が使い慣れているOTAの画面構成を意識し、初訪問のサイトでの予約でも途中離脱を大幅に低減させたことで、自社サイトの予約比率が7倍に拡張した宿泊施設もあるという。

セグメントに応じたポップアップバナーの露出は、tripla AIチャットボットとの連携で可能に

手軽にSaaSのサービスを利用してほしい

高橋氏がホテル・旅館に対して、デジタル活用で伝えたいこと。それは「もっと気軽に新しいサービスを試してほしい」ということ。今は多くのITサービスがSaaS(Service as a Software)で提供されている。クラウド上のソフトウェアをインターネット経由で利用できるという概念で、利用者はソフトウェアのインストールが不要になったほか、自社でサーバーや専用端末を用意する必要もない。だからひと昔前とは比較にならない価格で利用できる。

そして、トリプラの宿泊事業者向けサービスも、すべてSaaSで提供されている。

クラウド上でサービスを管理しているから、新しいテクノロジー等がでればアップデートもしやすい。クッキーデータの取り扱い変更をはじめ、関係する法制度に変更が生じた場合も迅速な対応ができる。トリプラではこうした外的変化にも臨機応変に対応し、ホテル・旅館にとってその時にベストなサービスを提供していく方針だ。

システムが細分化している宿泊施設がDXするには、デジタルに精通した人材が必要だった。それに対し高橋氏は、「専門人材がいなくても、誰もが使えるシンプルなサービスをオールインワンで提供していきたい」と話す。宿泊施設のテクノロジーパートナーとなるべく、今後も宿泊業界の声に耳を傾けて取り組む方針を示している。

triplaコネクト顧客管理画面使用例

広告:tripla(トリプラ)

対応サービス:triplaコネクト

問い合わせ先:問い合わせフォーム

記事:トラベルボイス企画部