写真:dpa(ロイター通信)
欧州連合(EU)加盟国は、2025年10月12日から新たな出入国管理システム(EES)の導入を開始した。このシステムは、EU域外の国籍を持つ旅行者の指紋と写真を撮影し、そのデータを電子的に登録するもの。今後6ヶ月間の移行期間を設け、完全な運用は2026年4月10日に開始となる見込み。
この措置は、不法滞在の防止、身元詐称への対策、不法移民の摘発が目的。対象は、シェンゲン協定圏(アイルランドとキプロスを除くすべてのEU加盟国とアイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン)に初めて入国するWU域外からの旅行者。その後は、顔認証による出入国審査で手続きが完了する。
英国ドーバー港、フォークストンのユーロトンネルターミナル、またはロンドン・セント・パンクラス駅のユーロスターターミナルを利用する英国人については、英国を出国する前に国境で手続きがおこなわれる。
現時点で、ドーバー港とユーロトンネルターミナルでは、貨物列車と長距離バスが10月12日からEESチェック対象になっている。一般車両については、ドーバー港では11月から、ユーロトンネルでは年末までに実施される予定。
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