トラベルボイストラベルボイス | 観光産業ニュース 読者数 No.1

東武鉄道、日光・鬼怒川エリアでハイグレード貸切バスを運行、特別体験プランと組み合わせで高付加価値旅行に対応

2025年10月、東武鉄道は日光エリアでハイグレード貸切バス「SPACIA X NIKKO CRUISER」の運行を開始した。東武日光駅での新型特急「SPACIA X」とのシームレスな接続や都内からの団体旅行などの需要を見込み、東武トップツアーズ東武日光駅ツーリストセンターを窓口として販売を強化している。

SPACIA X NIKKO CRUISERは、プレミアムシート18席。シートピッチは1050mmで、航空機に例えれば国内線の上級クラス相当の座面幅を確保している。座席には、ビルトインテーブル、USBタイプA/100Vコンセント、ドリンクホルダー、フットレストなどを装備し、最大リクライニング角度は130度。車内は、日光の象徴である「日光金谷ホテル」のノスタルジックさと「SPACIA X」の江戸文化を取り入れたデザインを融合し、高付加価値旅行者を意識したつくりになっている。

SPACIA X NIKKO CRUISERのコンセプトは「Luxury and Discovery」

東武鉄道では、東武日光駅から域内をつなぐ交通として「SPACIA X」の特別座席コックピットラウンジ(20席)などからの接続に加え、都内や成田空港、羽田空港から日光エリアへのツアーでの富裕層の利用を見込む。

利用料金は、距離、時間、シーズンによって変動するが、参考料金として東武日光駅から「ザ・リッツ・カールトン日光」への直行運行(約90キロ、約3時間)で9万円~、東武日光駅から主要観光地をめぐり「ザ・リッツ・カールトン日光」への運行(約110キロ、約9時間20分)で16万円~、成田空港から「ザ・リッツ・カールトン日光」への直行運行(約510キロ、約7時間50分)で29万円~を提示。正確な料金については、具体的な行程によって算出される。

現地での特別体験プランも用意

東武鉄道は、単なる移動手段としてだけでなく、観光コンテンツも組み合わせたツアーを提案していく。同グループが運営する「日光金谷ホテル」「中禅寺金谷ホテル」「ザ・リッツ・カールトン日光」での宿泊を組み合わせた高付加価値旅行を訴求していく考えだ。

歴史ある日光金谷ホテル。ヘレンケラーや『日本奥地紀行』の著者イザベラ・バードなども宿泊した食事は、団体向け昼食として、明治の館と東武鉄道との特別コラボ弁当の手配が可能なほか、NIKKO CRUISER専用プランとして、老舗鰻料理「魚登久」の特別うな重メニューの提供も可能だ。

さらに、現地ツアーでも「NIKKO CRUISER専用プラン」を用意。輪王寺護摩堂での特別参拝では、特別席での護摩祈祷、参拝後の住職からの法話を体験できるほか、NIKKO CRUISER特別仕様のお札を配布する。

輪王寺では間近で護摩祈祷

また、二荒山神社神楽付き特別参拝では、社殿で神楽を鑑賞後、奥の院で神主から説明を受けながら参拝する特別ツアーを提供する。

二荒山神社では参拝後、神主が自ら解説してくれるツアーも

このほか、インバウンド向けガイド付き現地ツアーも造成。日光東照宮将軍着座の間での特別祈祷、輪王寺でのお守りづくり体験、鬼怒川まち歩きなどオリジナリティと特別感を体験できるコースを用意する。東武鉄道としては、まずは現地事務所がある台湾や香港での販売を強化し、欧米豪市場に広げていきたい考えだ。

日光・鬼怒川エリアで「歴史・文化・伝統と自然が共生する国際エコリゾート」の実現を目指す東武グループ。「SPACIA X NIKKO CRUISER」は高付加価値旅行の移動手段に加えて、エリア内の交通の解決策としても期待がかかる。東武鉄道では今後、需要を見ながら、2台目以降の導入も検討していく方針だという。