じゃらんリサーチセンターは、静岡県熱海市で、地域の持続可能な観光地経営を⽬指した「AIエージェント」の実装に関する実証事業をおこなった。
この実証事業では、熱海市・熱海観光局、旅⾏者、観光事業者の3者が連動する循環サイクルの構築を⽬指し、分析・検知・情報⽣成・共有をAIで連鎖させる仕組みを検証した。その結果、限られた⼈材体制の中でもインバウンド強化に向けた施策を効果的かつ効率的に推進できることが確認され、対象国からの来訪者数が前年⽐で約2倍に増加するなど具体的な成果が得られたという。
実証では、分析・検知・情報⽣成・共有といった業務プロセスをAIで連鎖させる「AIエージェント」の実装を検証。具体的には、観光統計データやウェブ⾏動データ、クチコミ、問い合わせ情報などを横断的に活⽤し、重要指標や施策の変化を把握する「AIダッシュボード」および、変化の兆しを⾃動で通知する「AI検知アラート」を構築した。これにより、人が膨⼤なデータを能動的に確認することなく、優先課題や次の打ち⼿の把握ができる運⽤となった。
あわせて、AIダッシュボードによる分析結果を基に、インバウンド旅⾏者の関⼼や⾏動特性に即した発信内容を整理。そのコンテンツをAIでダブルチェックを行うことで品質を担保しながら多⾔語化する「AI多⾔語ツール」や、観光案内所のデータと現場の気づきを統合したレポートを⾃動⽣成する「AIレポート作成ツール」を連携させた。
さらに、アナログな業務整理や⼩規模な検証を重ねながら段階的にAI を組み込む導⼊プロセスを重視。⼈が⾏ってきた業務を明⽂化・型化した上でAIに任せることで、限られた⼈材体制でも現場で実践可能な活⽤モデルとなるかを検証した。
報道資料より分析業務は90分の1に、Google検索での表⽰回数は15.3倍
観光統計データやウェブ⾏動データ、クチコミ情報などを横断的に分析し、重要指標と施策振り返り指標を⼀体的に把握できる仕組みを構築した結果、分析業務にかかる⼯数は最⼤で90分の1に削減。また、変化の兆しがアラートとして⾃動通知されるため、担当者が常にダッシュボードを確認する必要なく、優先的に対応すべき課題や次の打ち⼿を把握しやすくなった。
また、旅⾏者向けには、AIダッシュボードで得られた分析結果を基に、検索ニーズや⾏動データに即した多⾔語情報の⽣成・発信を実施した。その結果、Google検索での表⽰回数は15.3倍に増加したほか、インバウンド強化の対象国である米国、台湾からの来訪者数は前年⽐で約2倍に増えた。
さらに、観光事業者向けには、観光案内所の来訪者データや問い合わせ内容、現場スタッフの気づきなどを統合し、AIが⾃動で要点を整理する「AIレポート作成ツール」を導⼊したことで、レポート作成が短縮。QRコードを活⽤した案内により、観光案内所における接客⼯数は約3割削減された。