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JTB、シンガポールへのMICE送客を強化、政府観光局や航空会社と連携 ビジネスイベントを「経費から投資へ」

JTBは、シンガポール政府観光局、シンガポール航空、マンダイ・ワイルドライフ・グループ(Mandai Wildlife Group)の3社と、シンガポールへのビジネスイベント誘致・拡大に向けた連携協定を締結した。2024年にシンガポール政府観光局およびシンガポール航空と締結した3社連携に、新たにマンダイ・ワイルドライフ・グループを加え、MICEを企業の「経費」から「投資」として捉え直し、送客の取り組みを強化する。

JTB執行役員仕入商品事業部長の山口剛志氏は発表の記者会見で、「ポストコロナ、日本市場では、企業の成長や社員のモチベーション向上を目的としたビジネスイベントやインセンティブ旅行の需要が高まりを見せている」としたうえで、「ビジネスイベントを単なる経費ではなく、エンゲージメント向上などにつながる投資として捉えて、4社でこの投資としての価値を最大化していく」と意気込みを示した。

また、JTBはシンガポールでMICEを行うメリットとして、アクセスとインフラ、ビジネスハブとしての魅力、政府による手厚いサポート、親日、英語圏、低い税率、文化の多様性があることを挙げた。

シンガポール政府観光局は受け入れ態勢、シンガポール航空はアクセス、マンダイ・ワイルドライフは現地体験、JTBはソリューションの提供で、それぞれ協力し、「サステナビリティやエンゲージメントなどの新たな価値を軸に、日本市場におけるシンガポールMICEの存在感をこれまで以上に高めていく」と強調した。

(左から)シンガポール政府観光局のタン氏、シンガポール航空のナムクン氏、マンダイ・ワイルドライフ・グループの野口氏、JTBの山口氏

受け入れ態勢と日本からのアクセスが整うシンガポール

シンガポール政府観光局北アジア局長のセリーン・タン氏は、「シンガポールは世界屈指のコンベンションシティ。4社がワンチームとなり、日本の企業にこれまでにない価値を提供できると確信している」と述べた。

観光局ではMICE誘致に向けて、さまざまな支援プログラムを提供。「ビジネス・イベント・イン・シンガポール(BEiS)では、750人以上の参加者が集まるイベントを対象に現地での体験に対して財政支援をおこなう。また、20人~250人規模の報奨旅行や社員旅行に対して、体験を無償で提供するプログラム「In Singapore Incentives & Rewards (INSPIRE)Global 3.0」を展開。さらに、100人以上のMICEグループに対して、パートナーからのさまざまな特典を提供する「Singapore MICE Advantage Program (SMAP)」を準備している段階だという。

シンガポール航空日本支社長のシア・ナムクン氏は、羽田、成田、関西、名古屋、福岡からシンガポールへの豊富なアクセスに触れたうえで、「MICE旅行者に利便性の高いスケジュールを提供していく」と、同航空の強みを強調した。また、MICEグループ向けに、ウェルカム・アナウンスメント、オリジナル・ヘッドレストカバー、超過手荷物料金の優待などを提供していると説明した。

マンダイ・ワイルドライフ・グループ国際営業部シニアマネージャーの野口さや香氏は、「自然をテーマとした没入型の体験型施設として、 ユニークな会場をMICEグループに提案していく」と挨拶。さまざまな動物に出会える「マンダイ・ワイルドライフ・リザーブ」を中心に、多彩なイベント会場を提供していると説明した。

また、広大な園内には新たな宿泊施設も登場。2025年4月には「マンダイ・レインフォレスト・リゾートbyバンヤンツリー」がオープンしたほか、オールインクルーシブのグランピング施設「コルゴ・キャンプ」が2025年8月に開業。さらに、今年の夏ごろにオープン予定の新しいパークの中にも動物を見ながら泊まれるキャンプ施設が新設されると紹介した。