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日本の入国手続き、デジタル化の現状は? 入国審査・税関のワンストップ化や免税リファンド方式への対応など、デジタル庁が解説

ツーリズムEXPOジャパン2026の業界日であった2026年9月24日、同会場でデジタル庁によるセミナー「日本への入国・帰国手続きをスムーズに-Visit Japan Webの現状と活用-」が開催された。同庁国民向けサービスグループ企画官の古口卓哉氏が、同庁が提供する「Visit Japan Web(VJW)」を中心に、入国・帰国手続きのデジタル化の現状と今後の展開を説明した。

Visit Japan Web(VJW)は、旅客が入国審査や税関申告に必要な情報をスマートフォンやPCなどで事前に登録し、手続き時に使用できるオンラインサービスだ。2021年12月にコロナ禍での運用開始後、水際対策の効率化と旅客の利便性向上を目指し、関係省庁や各種制度との連携を進めている。

古口氏は、2030年のインバウンド6000万人の目標に向け、観光立国推進基本計画に「入国審査待ち時間20分以内」や「革新的な入出国審査の実現」が盛り込まれていることを説明。「今後の制度改正や政策は、VJWが前提となった整備環境へ移行していく」と、国の方向性を説明した。

共同キオスクで手続きをワンストップ化、待ち時間短縮へ

主要空港では2025年4月から、入国審査と税関申告に必要な情報を一度に提供できる「共同キオスク」の本格導入がはじまっている。現在は羽田、成田、関空、福岡で運用されており、このほど成田空港で従来の第3ターミナルに加え、第1・2ターミナルでの運用が開始されたところだ。

共同キオスクではVJWの二次元コードとパスポートを読み取らせれば、日本人の帰国時はウォークスルーゲートを利用して審査場を通過できる。1人あたり2〜3分程度の時間短縮につながっているといい、古口氏は「わずかな違いに見えるかもしれないが、全体になると大きな差になる」と説明した。

外国人の入国では有人の審査が必要だが、共同キオスクでの読み取りによって効率化が可能だという。さらに2028年度中に導入を目指す「電子渡航認証制度(JESTA)」の開始後は、JESTAの対象者が同認証とVJWの登録によって、ウォークスルーゲートで入国できる仕組みを目指しているという。

免税リファンドにもVJWを活用、税関手続き完全電子化も

古口氏は、直近の大きな変化として、2026年11月1日から訪日客向けの消費税免税制度が「リファンド方式」へ移行することをあげ、ここでもVJWが活用されることを説明した。新制度では、外国人旅客が出国時に購入品の持ち出しについて税関の確認を受ける必要がある。

空港の専用端末で手続きをするほか、対象の主要空港ではVJWを通して、自身の端末での手続きができるよう整備を進めている。

さらに、財務省関税局の「税関中長期構想2030」では、「税関申告書の完全電子化」や「ウォークスルーでの入国」などが掲げられていることを紹介。これらも、VJWの利用が前提だ。

古口氏は、現在のVJWの利用率が、訪日外国人旅行者は約7割、日本人は5割程度にとどまっていることに言及し、セミナー参加者に対して、顧客へのVJW登録の案内を呼びかけた。