新しいシニア層、デジタルも利用する「メディアエルダー」に -博報堂調査

    博報堂新しい大人文化研究所(新大人研)は、全国40〜60代男女のメディアに関する調査をまとめた。それによると、現在のシニア層は「テレビ」「新聞」「デジタル」を使用用途に分けて積極的に活用する"メディアエルダー"に変化していることがわかった。(データは最下段)

    同社の調査によると、2005年の情報源上位は1位「新聞」、2位「テレビ」、3位「クチコミ」だったが、今回の調査で現在のエルダー層(40〜60代)は1位「テレビ」、2位「新聞」となり、「テレビ」が「新聞」を逆転したものの、60代の7割以上が「新聞」を利用。最近の高視聴率番組もM3F3層(男女50歳以上)が見ていることから、両媒体は変わらず影響力の高い情報源であることが分かるとしている。

    一方、3位には、これまでシニア層にはハードルが高いと思われていた能動的な情報源「デジタル(企業サイトやSNS/ブログ)」が入った。同社は、この8年でデジタルツールに対する抵抗感は薄れ、身近な情報源に変化していると分析。特に60代団塊世代男性に、この傾向が顕著に表れているとしている。

    さらに、全エルダー層、特に男性の情報デジタルツール機器の使用傾向は高く、スマホやタブレットといった情報端末の利用も意欲的で伸長傾向にある。一方、女性は身近なコミュニティー(友人知人や家族のクチコミ)も大切な情報源と捉えており、この傾向は2005年以降変化がない結果となった。

    このことから、新大人研では、新しい大人は興味のあるジャンルによって情報源を使い分けており、生活のさまざまな側面で「生涯現役の生活者」であり、「テレビ」を中心に情報を得ながら、生活を豊かに変えていく層であると分析。40〜60代が概ねその傾向にあることから、今後少なくとも20年はこの傾向は続き、高齢社会全体を大きく変えていくとまとめている。


    新大人研では、会社は退職しても社会はリタイアしない世代を「新しい大人世代」と名づけて、調査研究を行っている。なお、この調査は、40~60代男女を対象にインターネットで2700名から回答を得たもの。

    【参考記事】


     

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