観光庁は、2026年10月9日、特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)に基づき、2025年度における「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画」の実施状況に関する評価を公表した。各IR施設の詳細設計完了や建設工事の着手といったハード面の進展が確認され「一定の評価はできる」とした一方で、開業に向けた訪日外国人客の誘致戦略の具体化や、変化するインバウンドニーズに対応したコンテンツの見直しなど、ソフト面やマーケティング面への要請も示した。
今後の来場者需要の推計について、国は現状では前提条件に変更がないことの確認にとどまっていると指摘。需要全体だけでなく、ビジネス客をはじめとする具体的なターゲット層の需要動向にも十分留意し、前提条件を適切に設定することが重要だとした。
また、社会情勢を踏まえた市場環境の予測に変更が生じた場合には、適時、適切に反映させる必要性にも言及している。これらに加え、計画に記載された推計値を実現するため、外国人来訪客の増加に向けたプロモーションや集客施策を具体化していくことが重要だとしている。
インバウンド誘客の方向性に関しても、具体的に要請した。評価書では、特定の国籍などの客層に偏ることなく、幅広い来訪者が訪れるような集客の実現に取り組むことを求めている。さらに、観光魅力の向上に関しては、「日本らしさ」を打ち出したコンテンツ等の創出やその充実を図る意向を確認したとしつつも、日々変化する訪日外国人のニーズを的確に捉え、必要な見直しを適時おこなうことが必要だとしている。
長期的に安定したIR運営に向けた資金活用や地域との関係構築についても言及した。財務状況を踏まえつつ、将来的なカジノ事業の収益を非カジノ事業へ安定的に投資するとともに、その使途についての具体的な検討に着手することを求めた。
このほか、地盤沈下・液状化・土壌汚染への対策やギャンブル等依存症対策の取り組み状況を確認するとともに、知的財産権の保護に向けた確認プロセスの強化や教育の徹底、再発防止の継続も重要だとした。



