【コラム】ラグジュアリーホテルの活用術、リネンやミニバーの利用方法は要チェック

世界のホテル事情(第2回) ―フランス編

こんにちは。ホテルマーケティング・コンサルタントの大野惠子です。

「世界のホテル事情」をテーマに、皆様に様々な角度から世界のホテル動向などをお伝えいたします。前回に続き第2回もフランスのホテル事情についてご紹介します。

客室には省エネ設備と新システムを導入

照明やリネンの利用は、環境に配慮する流れに

2009年に施行されたフランスにおけるホテル宿泊業の審査と星認定(Classement des hébergements touristiques)では、環境問題への取り組みが義務づけられました。よって、一部のホテルは客室照明を一斉にLEDに取り変えたり、電力のマスタースイッチを導入しています。しかしながら、デラックスホテルのバスルームに設置されている、メーキャップミラーは、マスターには連動していません。小さなライトですが、意外と深夜には眩しくて気になるかもしれませんし、電力を消費しています。鏡の脇にある手動スイッチで操作してください。

また、バスルームのタオル、ベッドシーツなどリネン類の交換にも、新しいシステムが導入されました。タオル交換を希望する場合には、バスタブ(空の)に入れる、またはバスルームの床に置いておきましょう。タオルハンガーにかけたままだと、環境保護への賛同と理解され、基本的に交換を行いません。デラックスホテルであっても、シーツ類の交換は1日おきとなっていますが、希望すればもちろん毎日取り換えてくれます。バスルームとベッド脇に説明カードが置かれていますので、ご自身の判断で快適に過ごしてください。


▼夏の滞在にはミニバーを要チェック

個人利用や団体旅行では、個別の対応も

夏期には、欧州でもかなり気温が高くなり30度を超える日があるため、エアコンとミニバー完備の確認は必須です。フランスでは2003年の猛暑記録以降、エアコンは大幅に普及してきています。とはいっても、ミニバー(冷蔵庫)の設置義務は5星以上ですので、意外にも盲点となっています。

筆者は、個性的でチャーミングなホテルを発見したのですが、ミニバーの確認を失念してしまい、暑い夏日の数日間、冷たい飲物が飲めなくて不自由だった経験があります。Webやホテルインフォーメーションに明記されていない設備項目は、リスクありですのでメールで問い合わせをしてみるのがよいでしょう。

また、100室を超える規模のホテルでは、機械式ミニバーの導入を見受けますが、飲物を動かしたり、上に何か物を置くだけで重量変動により自動課金されてしまうので気をつけましょう。もし、身に覚えがなければチェックアウトの際に申告すれば調べてキャンセルしてくれます。滞在中に冷蔵庫として使用したい時は、機械式ミニバーを空の状態にしてもらえます(有料の場合もあります)。加えて、もし修学旅行など未成年の団体旅行を取り扱う場合には、ミニバーをロックする事も可能ですので事前に依頼してください。


▼深夜・早朝の到着、鍵がかかっていたら?

日本からの直行便で、早朝にパリに到着するフライトがありますが、小規模なホテルでは例外なく入口には鍵が掛かり、レセプションは無人状態です。補足ながら、3星の全ホテル、30室以下の4星、5星ホテルにおいても、レセプション常駐時間の義務は12時間となっています。大型ホテルであっても、セキュリティーのためにメイン・エントランスもロックされている事が度々あります。よく気をつけてみると扉の近くに小さなブザーと「ボタンを押してください(SONNEZ SVP)」の説明があります。押せば中から開けてくれますので、安心してください。滞在中にお戻りが真夜中になった時も、焦らず小さな呼び鈴を探してみましょう。

▼進化するホテルの設備、パリでウォシュレットを発見

今夏、パリに開業したばかりの、個性的なデラックス・ホテルで、日本ブランドのウオシュレットを発見しました。日本で普及しているモデルよりは、シンプルでコンパクトな機能型でした。日本では、ホテルだけでなくご自宅でも普通に使用されているこの設備ですが、筆者はフランスで見たのは初めてです。ホテルの総支配人は、「パリではかなり高額だけれども全室に導入した。素晴らしい機能は世界中の富裕層から支持されてきている。私が日本で初めてウオシュレットを体験した時の驚きと快適性を、ゲストと共有し楽しんで頂くのは嬉しい。」と、自慢げに話してくれました。ラグジュアリーホテルは、ついにここまで来ました。


大野 惠子(おおの けいこ)

大野 惠子(おおの けいこ)

株式会社ベラミモンド マーケティング・コンサルタント、ホテル&レストランスペシャリスト。2013年6月までコンコルドホテル&リゾート、日本支社長及びアジア地区統括ディレクター。同年7月、株式会社ベラミモンドを設立。約20年に及ぶラグジュアリーホテルにおける営業マーケティングの経験を活かした、国内外ホテルに向けた実践的マーケティングに人気がある。 URL:http://www.belleamie-monde.com/jp.html

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