星野リゾート、温泉旅館でタトゥー(刺青)をカバーするシールを試験配布、外国人旅行者対応で

星野氏

星野リゾートは、2015年10月1日からタトゥー(刺青)をカバーするシールを試験的に配布する。温泉旅館ブランド「界」全施設で、縦8cm・横10cmのシール1枚でタトゥーをカバー出来る場合に限って温泉入浴を可能とするもの。増加する訪日外国人にデザイン・タトゥーをした旅行者が多いことから発案されたもので、プレス発表会では星野佳路代表が、その背景や狙いを語った。

日本では社会通念として、タトゥー(刺青)のある人が大浴場を利用することを制限しているケースが多い。一方、国内外の若い世代では、ファッションとしての小さなタトゥーが容認され、外国人の中には民族文化として体にタトゥーを入れている旅行者もいる。星野氏は、訪日外国人旅行者が急増する中、訪日旅行で不可欠な温泉体験を制限することに危惧した取り組みであることを明かした。2015年10月から今後の方針を考えていく契機としてタトゥーカバーシールを希望者に無料で配布、日本国内での新ルール模索に発展していくことを狙っている。

星野氏によると、今回の取り組みは「おもてなしを変革する」趣旨で社内から企画提案を募って上がってきたものだという。「界」伊東からの提案で、タトゥーをする旅行者を排除しなければならない習慣を「日本全体の問題(星野氏)」ととらえた。

また、星野氏は、これまで「タトゥーが理由で入れないことでクレームは外国人からなかった」ことを指摘。逆に、小さな刺青に対して日本人側のクレームがあったことを明かし、今回の取り組みで、日本人旅行者の反応を確認したうえで「業界全体が考えるきっかけ、プラスに働く契機になればいい」と意気込みを語った。

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(トラベルボイス編集部:山岡薫)

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