【年頭所感】HISジャパン プレジデント 中森達也氏 ―創業40周年の年、実体験でしか味わえない旅の感動を

エイチ・アイ・エス(H.I.S.)専務取締役でH.I.S.ジャパンのプレジデントを務める中森達也氏が2020年を迎えるにあたって年頭所感を発表した。

中森氏はオリンピックイヤーの2020年、旅行マーケットは予約タイミングなどで、例年と異なる動き見せると展望。訪日旅行は世界中からリピーターを獲得する機会になるとし、海外現地法人で日本の魅力発信を強化し、旅行会社の送客力とホテル事業を通じて、日本各地の地域活性化に寄与する考えを示した。さらに、今後の市場拡大に向けては、実体験でしか味わえない旅の感動をどのように提供していくか、旅行会社の役割が重要であるとの認識も改めて示している。

発表された内容は以下のとおり。原文のまま掲載する。


2020年 年頭所感 -新年のご挨拶にかえて

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

新天皇ご即位により令和元年となった2019年の旅行市場を振り返ると、ゴールデンウィーク10連休により、レジャー需要の高まりを見せ、海外旅行は日本人海外旅行者数が、4年連続前年を上回り、訪日マーケットにおいては、ラグビーワールドカップを筆頭に活況な動きがみられ、過去最高水準で推移しました。

しかしながら、米中貿易摩擦やイギリスのEU離脱を巡る不透明感により一部地域経済の失速を否めず、日韓関係の悪化による航空機の運休・減便、そして香港での大規模なデモの発生など、政治的背景による旅行業への大きな打撃も顕著に見られました。また、1841年創業の英トーマスクックグループの経営破綻は、我々旅行事業を営むものとして、旅行市場の大きな変化を感じさせられると共に、学ばなければならない事が多くありました。さらに、台風による記録的な大雨による河川の氾濫など相次ぐ自然災害により広範な地域で甚大な被害が生じました。被災された地域の皆様に心よりお見舞い申し上げます。そして、沖縄の世界遺産である首里城の焼失は、地域に関わる多くの方々が心を痛めておられるかと存じます。重ねて心よりお見舞い申し上げると共に、弊社も首里城再建に向けた支援を実施し沖縄県の観光振興に取り組んでまいります。

昨年弊社では、お客様に期待以上の満足をご提供できるよう、地方を含め需要を拡大させるチャーター便の就航や、HISキャンセルサポートといった旅行予約早期化によるお客様のリスク軽減といった新たな旅行検討につながる独自の企画サービスの造成を行いました。法人旅行事業では、食の海外進出支援といった地域活性化の実現に寄与する商社事業への挑戦を展開して参りました。

旅に出れば、楽しいことが待っているだけでなく、現地の実情にも触れる機会もあります。旅は、様々な驚きや衝撃を生むものであり、あらためて日本の良さや足らない部分を知る機会にもなります。HISの世界のネットワークである海外69ヵ国165都市273拠点を活かし、どの様な接点のお客様であっても「安全・安心」な旅の提供を行ってまいります。

2020年は、東京オリンピック・パラリンピックイヤーです。旅行業界においては、旅行予約のタイミングなど例年のマーケットとは異なる動きを見せるのは間違いありません。一方、訪日旅行は、追い風となり、世界中から将来のリピーターを獲得する機会となります。HISでも海外現地法人にてローカルマーケット向けに、日本の魅力を更に発信していきたいと考えております。また、ホテル事業においても旅行会社だから出来る送客力とホテル事業を通じて、日本各地の皆様とともに地域活性化にも寄与してまいりたいと考えております。

旅行とは、平和産業であり、人と人、人とコト、地域・文化交流の機会を創出し、相互理解を深める事業として、旅をしなければ感じる事の出来ない空気感や肌感覚、実体験からしか味わえない感動をお客様にどの様に提供していくか、今後の市場拡大には私たち旅行会社の役割が重要であると感じています。

私どもHISは、創業40周年目の年を迎えました。創業時の1980年にはたった390万人だった海外渡航者は、今では2000万人突破を現実として捉えることが出来ます。しかしながら未だ、日本の出国率は15%程度であり、パスポートの保有率も25%程と他国に比べても消極的です。日本を元気にするため、旅を通じて人類の創造的発展と世界平和に貢献してまいります。

本年も引き続き、株式会社エイチ・アイ・エスおよびHISグループへのご理解、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

株式会社エイチ・アイ・エス


専務取締役 H.I.S.JAPAN プレジデント
中森達也


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