2027年に注目の4つの旅行トレンド、「童心に返る旅」や「1泊2日の旅」など、人気上昇の旅先では兵庫県が世界第2位に ―エクスペディア

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エクスペディア・グループは、2027年の旅行トレンド予測「Unpack ’27」を発表した。「Unpack ’27」は、同社が保有するグローバルな検索・予約データに加え、日本を含む世界16地域・2万6000人の旅行者を対象としたグローバル調査結果やソーシャルリスニングをもとに、2027年の旅行動向を見通したもの。発表会では、エクスペディアホールディングス代表取締役兼エクスペディア・グループ リテール日本統括ディレクターの木村奈津子氏が登壇し、注目の旅行先や4大トレンド、2026年の日本市場における旅行動向を解説した。

2027年の注目旅行先、兵庫県が世界2位に選出

2027年の注目旅行先ランキング(2025年9月1日~2026年7月27日、同社グローバルでの航空券・宿泊施設の検索データに基づく急上昇先)では、日本の兵庫県の検索数が前年同期比95%増、世界第2位にランクインした。第1位は米カリフォルニア州とネバダ州の境界に位置する湖水リゾート「サウスレイクタホ」(同195%増)、第3位にはウルグアイ屈指のビーチリゾート「プンタ・デル・エステ」(同65%増)、第4位には米国アリゾナ州の「セドナ」(同55%増)、第5位には韓国の「釜山」(同50%増)が入った。

木村氏は、兵庫県が世界的に注目を集めている背景について、歴史的建造物から近代建築、名湯として知られる温泉、日本ならではの文化遺産まで多様な体験を一度に楽しめる点のほか、世界的に知名度を誇る「神戸ビーフ」をはじめとするガストロノミーが人気を集めていることを挙げた。また、大阪から短時間で移動できるアクセスの良さも選定理由のひとつになっているとした。

「Unpack ’27」の発表は「スモールワールズ TOKYO」でおこなわれた

2027年を牽引する「4つの旅行トレンド」

木村氏は、調査結果に基づき、2027年に注目される旅のスタイルとして4つのトレンドを紹介した。

まず、日常の責任から解放される「童心に返る旅」を挙げた。大人だけでテーマパークやレジャー施設を訪れる旅が世界的な注目を集めており、調査によると、大人だけで訪れる目的として、世界の旅行者は「気楽なお出かけを楽しむため(69%)」「日々の責任やストレスからの解放(56%)」を挙げた。日本でも63%が「気楽なお出かけ」、48%が「責任やストレスからの解放」と回答。また、世界の旅行者の57%(Z世代・ミレニアル世代では71%)が2027年にテーマパークやレジャー施設を予約する可能性があると回答。日本全体では44%にとどまるものの、日本のZ世代に限ると79%が前向きな意向を示した。

2つ目のトレンドとして挙げたのが短期でリフレッシュを図る「プチトリップ」。週末などを利用した「1泊2日」の短期旅行需要が世界的に拡大している。過去1年間にレジャー目的で1泊2日のホテル滞在をした割合は約75%に達した。特に日本、韓国、香港など東アジア圏でニーズが極めて高い。旅行の動機として、日本は「長期休暇が取りづらい」という消極的要因が目立つ一方、グローバルでは「誕生日や記念日」「コンサート・スポーツ観戦」といった目的型が主流となっている。ホテル選びでは日韓・香港ともに価格の安さを最重視する傾向が鮮明となった。

3つ目のトレンドは、ドラマチックな世界観に浸る「ゴシック探訪の旅」。映画やファンタジー作品(『ハリー・ポッター』や『ロード・オブ・ザ・リング』など)の世界観を反映した、ダークでドラマチックなネオゴシック建築や歴史ある宿泊施設への滞在ニーズが高まっていると説明した。日常の街並みに中世・ゴシック建築が少ない東アジア圏で特に関心が高く、宿泊動機としては歴史や非日常的な雰囲気が好まれるほか、米国市場ではハロウィンシーズンを中心にオカルト・ホラー要素を好む層からの支持も厚いという。

最後に、「ロケ地巡りの旅」は、一過性のブームを超えて定着していると説明した。世界の旅行者の半数が作品をきっかけに旅行先を検索し、4割が検討、4人に1人が実際に予約に至っているという。

動画配信サービスのドラマ「SHOGUN 将軍」の世界的なヒットも、訪日動機の創出に大きく寄与しているという。ロケ地巡りに対する支出意向では、世界平均のボリュームゾーンが5万~15万円であるのに対し、日本人は10万~20万円が最多となった。さらに「30万円以上支出してもよい」とする割合も世界平均の2倍に達し、訪問意向層の支出意欲の高さが際立っている。

2026年の日本市場の動向

木村氏は、2026年における日本市場の動向についても報告した。

インバウンド市場では、同社プラットフォームの予約全体に占める欧米豪およびメキシコなどの中南米が予約全体の6割強となった。国・地域別シェアでは中国、米国、韓国、香港、カナダが上位。前年比の伸び率では米国が20%増、メキシコが15%増と好調に推移した。

1泊1室あたりの客室単価(ADR)では、全体平均を「1」とした場合、米国が1.5倍、豪州が1.4倍、メキシコ・英国・フランスが1.2倍となり、欧米豪市場が高価格帯の宿泊施設を好む傾向が見られたという。エクスペディアでは、地域分散に向けて九州観光機構、沖縄県、広島県、兵庫県などの自治体・DMOと連携し送客キャンペーンを展開。木村氏は、今後も地域との連携を強化していく考えを示した。

アウトバウンド市場では、ドルやユーロに比べて為替の下落幅が緩やかな(対2019年比で20~25%程度にとどまる)韓国およびベトナムへの検索が集中し、都市別では、釜山(検索数110%増)、仁川、ダナン(45%増)が急伸した。韓国ではK-POPや音楽フェス、ライブ参加を目的とした20~40代女性による「推し活」需要が牽引。またダナンは、日本からの直行便アクセスに加え、空港から至近のビーチリゾート環境や、フエ・ホイアンといった世界遺産への周遊性の高さが支持されているという。

木村氏は、アウトバウンドにおける課題として「検索意向は高いものの、旅行費用や為替への懸念から実際の予約(コンバージョン)に至りにくい点がある」と指摘。エクスペディアではハワイ州観光局(HTJ)や韓国観光公社およびVisaとのキャンペーンを通じて、価格インセンティブを強化することで、コンバージョンを改善していると説明した。

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