世界の航空旅客数が過去最高の33億人に、アジア太平洋の成長率は最高値で5.8%増 ―IATA調査(2014年)

国際航空運送協会(IATA)は、2014年の世界の航空旅客輸送結果を発表した。それによると、内際線を合わせた需要(RPK)は前年比5.9%の増加となり、過去10年の平均増加率5.6%も2013年の対前年比増加率5.2%も超える結果となった。搭乗者数で見ると、前年よりもおよそ1億7000万人多い33億人となり過去最高を記録した。供給(ASK)は同5.6%増。この結果、搭乗率の世界平均は前年を0.2ポイント上回る79.7%となった。

国際線の需要は同6.1%増、供給は同6.4%増となり、搭乗率は前年を0.1ポイント下回る79.2%となった。各地域の動向を見ると、まずアジア太平洋では、旅客数は同5.8%増となり、世界で最も高い成長率を記録。しかし、経済停滞の兆しがあることから、直近4ヶ月については前年とほぼ変わらない結果になった。座席数は同7.0%増で、搭乗率は76.9%。

ヨーロッパでは、旅客数が同5.7%増、座席数は同5.2%増となり、搭乗率は前年を0.6ポイント上回る81.6%となった。北米では、旅客数が同3.1%増、座席数が同4.6%増。搭乗率は前年を1.1ポイント下回る81.7%となり、全地域で最も高い結果を残した。

経済成長が続く中東では、旅客数が同13.0%増と最も高い成長率を記録。座席数も同11.9%増と大幅増。搭乗率は前年を0.8ポイント上回る78.1%となった。このほか、南米は旅客数が同4.7%増、座席数が同4.7%増、搭乗率が80%。アフリカは旅客数が同0.9%増、座席数が同3.0%増、搭乗率が67.5%。エボラ出血熱の影響が同地域の国際線需要に暗い影を落としている。

国内線を見ると、世界の需要の成長率は同5.4%、供給は同4.3%増となり、搭乗率は80.6%となった。国内線の需要で最も高い成長率を記録したのは中国で同11.0%増。中国経済が下降傾向にあるなかでも、航空旅客の需要は高い伸び率を残した。

(トラベルボイス編集部)

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