観光庁、新たな旅行業法案でランドオペレーター登録制やホテルによる着地型旅行の販売も -中間取りまとめ

観光庁は、観光関係の規制・制度の総合的な見直しを検討する「新たな時代の旅行業法制に関する検討会」で中間取りまとめを行った。政府が「明日の日本を支える観光ビジョン」が掲げた「観光関係の規制・制度の総合的な見直し」で具体的な議論を進めてきたもの。ランドオペレーター規制の導入など、これまで同ワーキンググループで議論されてきた内容が検討会で大筋了承された。次期の通常国会に提出される予定で、最終の取りまとめは法案制定の作業が進展した段階で行われることになる。

今回取りまとめられた内容は以下のとおりだ。


受入れ環境の整備 -宿泊施設でも着地型旅行を販売できるように

インバウンド拡大が進む中、急務となっている受入れ環境の整備。なかでも着地型旅行を推進することは、地方の活性化に直結することになるものだ。

方向性としては、国が地域と旅行業者が連携する取り組みを促進。さらに、旅行業者不在の地域があることなどを踏まえて、旅行業登録要件を見直す。対象は、第3種旅行業、地域限定旅行業、旅行業社代理業。特に、宿泊施設が着地型旅行商品の販売拠点となることを見据え、旅行業者代理店制度を改正すべきとした。今後、公正な競争条件の確保などを踏まえた検討が続けられる。

第3種旅行業者(募集型企画旅行)や、地域限定旅行業者が取扱うことのできる旅行の範囲は、これまで地域が限定されてきたが、地域の観光ルートなどの実態に沿った柔軟な運用をおこなうべきとの考えを示した。

また、旅行業務取扱管理者の資格では地域限定旅行業が取得しやすい試験を新たに創設すること、管理者の設置義務では営業所の業務量によって1名が複数営業所の兼務を認めることが盛り込まれた。


ランドオペレーターに新制度 -訪日・国内では登録制に

旅行者との直接商取引が発生せず、旅行会社などBtoB取引で現地手配を行うランドオペレーター。インバウンド拡大で悪質な業者などによる被害も問題になっている。ランドオペレーターについては、定義を明確化し、登録制を導入する方向性が決まった。基本的には旅行業の登録を促すものの、旅行業登録をしない事業者に対しては新たなカテゴリーの登録制を導入するというもの。定義では「輸送・宿泊サービス、通訳案内士の手配などを業務とする事業者」とし、登録事業者には禁止行為と違反に対する罰則を整備する。

機会消失を防ぐため、必要とされる項目にできる限り絞り、契約時の書面交付・保存と資格者の設置義務などが検討されている。対象となるのは、訪日旅行と国内旅行の手配。海外旅行については、規制の必要性も含めて検討を続ける。


今後はオンライン旅行会社、海外旅行業者についても

このほか、旅行業の発展に向けたさらなる検討として、国内の旅行業者と海外OTAとの平等な競争環境の実現などを継続して検討を進める。取引実態に応じた営業保証金の設定などがあげられており、新たなワーキンググループを設置するなどの方法論を含めて検討が進められることになる。

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