経産省ら、デジタル・プラットフォームにルール整備へ中間論点整理、取引条件の開示・明示の義務化など検討へ

経済産業省と公正取引委員会、総務省は、オンラインショッピングモールや検索サービス、SNSなど巨大IT企業によるプラットフォーマー型ビジネスの台頭に対応したルール整備のための有識者会議「デジタル・プラットフォーマーを巡る取引環境整備に関する検討会」で、中間論点整理を公表した。

2018年7月に閣議決定された「未来投資戦略2018」で定められたもので、本年中に基本原則を定め、それに沿った具体的措置を推進する。日本では従前、「単なる場の提供者として積極的な責任は負わない」とする向きが強かったが、最近では世界的に一定の規律を設ける動きが広がっている。

今回公表した論点整理では、デジタル・プラットフォームは利用者である事業者や消費者にメリットをもたらす一方、一部のプラットフォーマーが寡占化・独占化する傾向が見られることを指摘。世界的な規制動向を踏まえ、取引環境整備のあり方を検討する必要があるとした。

特に、取引慣行の透明性・公正性の観点では、取引実態が不透明とし、不公正な取引慣行の温床や権利侵害の原因となる恐れがあると指摘。議論の出発点として、独占禁止法40条の一般調査権(強制調査権限)を活用した大規模で包括的な徹底調査を行なうべきとの提案もされた。

また、各府省の法執行や再作立案の下支えを行なえるようにする専門組織の創設や、独占禁止法を補完する位置づけで、重要な取引条件の開示・明示を義務付けるなど取引慣行等の規律の導入の検討も記載された。

経済産業省と公正取引委員会、総務省は今後、今回の中間論点整理を踏まえ、基本原則の策定や具体的措置の実施に向けた検討を進めていくとしている。


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