米国人、新型コロナウイルス拡大でも旅行を「キャンセルしない」が7割、一方で海外旅行・出張は6割が取り消しか

ホテル予約サイトのReservations.comは、新型コロナウイルス(COVID-19)に対する意識調査を行った。それによると、大部分のアメリカ人は、新型コロナウイルスの脅威のために、バケーションをキャンセルしないと回答している。

COVID-19の感染は世界中に拡大しているが、アンケート結果では66%のアメリカ人が「今後のバケーションをキャンセルしない」と回答。「キャンセルもありうる」の16%、「キャンセルは大いにありうる」の18%を大きく上回った。

男女別で見ると、「キャンセルは大いにありうる」は女性で19%だった一方、男性は17.5%。「キャンセルしない」の回答が最も多かったのは25歳〜34歳のグループで全体の70%に達した。

一方、海外出張のキャンセルについては、「おそらく」「かなり」「必ず」をあわせた回答は全体の63%。国際保健機関(WHO)は現在のところ、中国以外に旅行制限や旅行中止を勧告していないが、調査によると、海外旅行への懸念は増している結果となった。

45歳〜54歳のグループが最も出張のキャンセルに消極的で、「必ずキャンセルする」は35%にとどまり、全体平均より8ポイントも低かった。

このほか、新型コロナウイルスが旅行業界に与える影響を尋ねたところ、全体の64%が「影響を受ける」と回答。「分からない」の24%、「受けない」の12%を大きく上回った。

Skift調査でも旅行キャンセルは全体の12%にとどまる

また、アメリカの旅行産業メディアSkiftも、旅行を計画している377人のアメリカ人に対して、2月27日〜29日かけて調査を実施した。その結果、新型コロナウイルスの懸念から旅行をキャンセルしたのは全体の12%で、残りの88%はキャンセルしていないことが分かった。

Skiftでは、典型的なアメリカ人旅行者のフライト予約は出発日の2〜3ヶ月前に行うため、春あるいは夏の旅行を計画している段階で、まだ様子を見ている現状だと推察している。

また、アメリカ人のレジャー旅行の大半は国内旅行で、海外旅行は全体の10%ほど。しかも、海外の渡航先もメキシコやカナダの近隣国が多く、両国では現在のところ感染者が少ないため、キャンセルの必要性を感じていないと思われる。

しかし、旅行をキャンセルしたと回答した人のなかで、国内旅行は24%だったのに対して、海外旅行はほぼ倍の46%にのぼっている。

Skiftは、今回の調査について、サンプルが少ないため、正確な分析ではなく、あくまでも傾向であることを付け加えている。また、今後アメリカ国内でも感染者が増加すれば、アメリカ人の今後の旅行計画にも影響が出てくると見ている。

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