ドバイ・エアショーが閉幕、中東系の大型発注で約20兆円規模の取引きに

2013年11月17日から21日、ドバイ・エアショーがアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催された。このショーは、2年に1度開催される航空産業の展示会。主催者の発表によると、今年は約2000億ドル(日本円で約20兆円)の予約を含む発注があったという。航空産業の活況を示す数値だ。ショー期間中の発注について、ボーイング社とエアバス社が受注状況について発表した。

ボーイング社は発注コミットメントを含め合計342機、リストプライスで総額1015億ドルを受注。一方、エアバスは覚書を含め合計160機、リストプライスで総額440億ドルを受注した。そのうち、確定受注については、ボーイングが56機、総額182億ドル、エアバスが142機、404億ドルとなり、エアバスに軍配が上がった。


▼ボーイング社、B777Xは史上最高額のローンチオーダーに

ボーイング社の確定受注はエティハド航空(EY)の787−10型30機、777−9X型17機、777−8X型8機、777フレイター1機の合計56機。エティハド航空は、今回の発注でB787を合計71機を保有する世界最大の787機オペレーターとなる。

ボーイングは、このドバイ・エアショーで777Xプログラムを正式にローンチ。エアショー期間中に、EYのほか、エミレーツ航空(EK)から777-9X型115機と777-8X型35機、カタール航空(QR)から777−9X型50機の発注コミットメントを獲得した。そのほか、ルフトハンザ航空(LH)からも34機の発注コミットメントを受けており、その受注総額は950億ドル、民間航空機史上最高額のローンチオーダーとなった。

777Xは、787ドリームライナー用に開発された新主翼を基盤とした複合材使用の新型主翼、ハイブリッド層流制御尾翼と自然層流ナセルなどの最新空力、GEアビエーション製の最新GE9Xエンジンなど、数多くのテクノロジーを採用することで、競合機よりも燃料消費率が12%向上すると期待されている。

777X以外では、フライドバイから737MAX型75機と737型11機の発注コミットメントを獲得。その総額は88億ドル。737MAXの受注機数は現在までですでに1600機を超えている。


▼エアバス社、エティハド航空からA380を50機受注

エアバス社は、エティハド航空(EY)からA380型50機を確定受注。受注金額では最大の案件となった。また、受注機数ではEYが最大となり、A350-900型40機、A350-1000型10機、A321neo型26機、A320neo型10機、A330-200F型1機を受注した。

また、カタール航空(QR)からもA330-200F型5機(オプションで8機)を受注。さらに、アルジェリア航空(AH)からA330-200型3機、総額6億4800万ドルを受注。トリポリを拠点とするリビアン・ウイングスとのあいだではA350-900型3機とA320neo型4機に関する覚書を交わした。



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