ロイヤル・カリビアン、新造船のクァンタムの中国配船を決定、市場成長を受け

ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)は2014年11月に就航する新造船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」(16万トン)を、2015年上期に上海に配船することを決定した。RCIはこれまで新造船はカリブ海や欧州へ配船するのが通常であったが、新造船として初めて中国への配船を決定した。就航後のデビューシーズンでニューヨーク発着カリブ海クルーズを実施した後、2015年夏季に上海を母港とするクルーズを1年運航する。

今回の決定は、中国を世界で最もクルーズ需要が加速している市場と位置付け、重視するRCIの戦略にある。中国は世界第3位のクルーズ市場に成長しつつあるとし、2015年夏季シーズンにはマリナー・オブ・ザ・シーズとボイジャー・オブ・ザ・シーズ(各13万トン)をあわせた計3隻体制で運航。キャパシティは2014年比で66%増に拡大する。クァンタム・オブ・ザ・シーズは中国発着の極東クルーズなどを行ない、6月下旬には3泊から8泊の日程で韓国や日本にも寄港するコースを組む予定だという。

ロイヤル・カリビアン・クルーズ社長兼最高執行責任者(COO)のアダム・ゴールドステイン氏は「中国の消費者は“世界で最も良いもの”を求めるまでに成長している。クァンタム・オブ・ザ・シーズはその要求に合致するサービスを搭載している」とコメント。さらに、「中国でのトレンドは当社が既に足がかりを得て有利な立場にいることを教えてくれている」としており、新造船の投入で認知度を高め、さらにシェアを拡大する方針だ。

クァンタム・オブ・ザ・シーズはRCIとして初の施設や洋上初の施設を搭載する、最新鋭の客船。洋上初のスカイダイビング・マシーンやガラス製カプセルで海上90メートル上空からのパノラマ観賞ができるアトラクションも用意した。また、夕食の指定席を無くし、18のレストランから自由に予約できる新システムも導入する。

なお、2015年の日本発着クルーズは今年に続き、「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」での運航を予定。ゴールデンウィーク頃に数本を設定する予定で、夏の販売開始を予定している。

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