航空会社との交渉術、貨物と旅客の統合情報でシナジー効果を

日本システム開発(NSK)は、このほど業務渡航(BTM:ビジネストラベル)の利益向上のための旅行業界向けのセミナーを開催した。セミナーでは、ATT&Lコンサルティング代表の鈴木政夫氏が登壇。業務渡航を行う旅行会社(インハウス・エージェント)が航空会社との交渉時に、顧客企業が委託する貨物(カーゴ)の輸送情報をもとに交渉することを提案するなど、新たな取り組みや航空関連の情報収集が重要であることを語った。

鈴木氏によると、貨物専用機と旅客機の双方を運航している航空会社の日本発の収入比率は「旅客収入が4、貨物収入が1と推定できる。」という。貨物専用機を持たず旅客便のコンテナスペースを活用している航空会社については「旅客収入が5、貨物収入が1」程度。航空会社にとって、貨物の収入が20~25%と非常に高い割合を占めるため、顧客企業が利用する貨物の輸送実績を加えた交渉を行うことで「シナジー効果が期待できるはず」と語った。

一方、航空会社側では旅客と貨物の部門が異なり、企業側も同様であることも指摘。貨物の旅客の情報を統合して管理するには、双方の取組みが必要だ。鈴木氏は「荷主は航空便を指定できる」ことを紹介し、困難があってもこの情報を把握することが航空会社との交渉で「協力な武器となる」と説明。旅行会社に対して手間がかかっても、こうした活動をすることが有効であることを訴えた。


セミナー会場の様子

なお、鈴木氏は、旧ノースウェスト航空(現デルタ航空)に37年勤務。航空貨物システムなどの責任者などを務めのちに現職コンサル会社を設立しており、こうした経験から、旅行会社が航空会社の動向に注視する重要性を強調。注視すべきポイントとして、以下の動向をあげた。


  • 羽田空港のさらなるスロット解放で、旅程の変化に備える
  • 関空と伊丹の経営統合を見据え、伊丹も再国際化への動きを注視
  • プレミアムエコノミ―における各社プロダクトの違い
  • ビジネスジェットの発着取扱い空港の増加
  • 幼児搭乗規則の改定を見据える
  • LCC活用において、運航実績(定時運行、就航実績)の把握

(トラベルボイス編集部:山岡薫)


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