宿泊旅行統計2015 - 都市部ホテルの高稼働率続く、大阪が突出で約90%超、旅館は37.8%で低迷

観光庁は、2015年12月の宿泊旅行統計を発表した。それによると、12月の延べ宿泊者数は前年比4.7%増の3,983万人泊となり、12月としては2007年の調査開始以来最高となった。これにより、2015年の延べ宿泊者数は同6.7%増の5億545万人泊となり、はじめて5億人泊を超えた。

2015年の日本人の延べ宿泊者数は同2.4%増の4億3,908万人泊。前年は消費税増税等の影響により減少したものの、2015年はその反動増が見られたほか、円安などによる海外旅行から国内旅行へのシフトや北陸新幹線開業効果も国内需要を押し上げる結果となった。また、外国人延べ宿泊者数は同48.1%増の6,637万人泊と大幅増となった。

12月単月では、日本人の延べ宿泊者数は同0.8%増の3,419万人泊。2ヶ月ぶりに前年比増となったものの、年末の小並びの悪さの影響もあり微増にとどまった。一方、外国人延べ宿泊者数は同36.8%増の564万人泊と引き続き好調に推移した。

また、観光庁は2016年1月の第1次速報も発表。全体では同3.3%増の3,651万人泊。内訳は日本人が同12.5%減の3,064万人泊、外国人が同49.4%増の587万人泊となっている。


客室稼働率では都市部ホテルが9割近くに、旅館は低迷

2015年の客室稼働率を見ると、全体では60.5%。そのうち、東京都が82.3%、大阪府が85.2%とツートップとなった。

カテゴリ別にみてみると、シティホテルは79.9%、ビジネスホテルは75.1%、リゾートホテルは57.3%。稼働率が80%を超えた都道府県は、シティホテルで前年の3ヶ所から11ヶ所に、ビジネスホテルで前年の2ヶ所から5ヶ所に、リゾートホテルで前年の0ヶ所から2ヶ所にそれぞれ増加した。特に大阪府では、リゾートホテル91.4%、シティホテル88.1%、ビジネスホテル87.8%となるなど極めて高い客室稼働率となった。

一方、旅館の全国平均稼働率は37.8%。茨城県、埼玉県、長野県、新潟県などで25%前後になるなど、低調さが目立つ結果となった。

12月単月では、全体で56.2%となり調査開始以来12月として最高を記録。リゾートホテル(51.4%)、シティホテル(77.8%)、ビジネスホテル(71.0%)も12月としては過去最高となった。特に大阪府では、シティホテル89.2%、リゾートホテル86.2%、ビジネスホテル85.5%、京都府でもシティホテルが87.5%となるなど高い客室稼働率が続いた。

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