冬のカナダで注目したい観光素材、カナダ最大の観光トレードショーで記者が集めてきた -RVC2016レポート(2)

写真提供:The Butchart Gardens

4月にモントリオールで開催されたカナダ最大のトラベルマート「ランデブー・カナダ(RVC)2016」。レポート後編は、会場で記者が見つけた魅力的な冬の商品素材を多数紹介する。

人気素材「プラスアルファ」で多面的な魅力を提案

商品造成に向けて各州で目立ったのが、人気素材にプラスアルファを加えたり、組み合わせによって多面的に魅力を訴求しようという動きだ。

カナダの冬の目玉の一つ、オーロラの2大メッカがノースウエスト準州のイエローナイフ、ユーコン準州のホワイトホース。ノースウエスト準州はアルバータ州と、ユーコン準州はブリティッシュ・コロンビア州と組み、それぞれ「オーロラ・プラスアルファ」の旅程を提案している。

前者2州が提案しているのが、イエローナイフとバンフやレイクルイーズなど冬のカナディアンロッキーを組み合わせたプラン。「今、夏のロッキーは非常にホテルが高く混雑しているが、冬はホテルが安くゆったりと観光できるので狙い目」(アルバータ州観光公社・小西美砂江ビジネス開発担当ディレクター)。

後者2州はホワイトホースにプラスしてバンクーバーでの滞在を提案。「11月末~12月のバンクーバーは人気上昇中のクリスマスイルミネーションやクリスマスマーケットが楽しめる。花も人気で開花が早いので、2月下旬以降はオーロラと花の組み合わせが可能」(ブリティッシュ・コロンビア州観光局・モラス奈津子日本担当マネージャー)。

バンクーバー・ブッチャートガーデンのクリスマスイルミネーション(写真提供:The Butchart Gardens)

このほか、冬のプロダクトとして一定の人気を誇るのがプリンスエドワード島の北東に浮かぶケベック州・マドレーヌ島のハープシール(タテゴトアザラシ)ウォッチング。赤ちゃんアザラシが見られる2月下旬~3月上旬、島内のホテル・シャトーマドリノが宿泊付きパッケージを設定している。参加者は日本人が最も多い65%を占め、シーズン中は日本人スタッフも常駐する。

同ホテルでは2年前からハープシールウォッチングと、ケベックシティ近郊に1~3月に開業するアイスホテル「Hotel de Glace」の滞在を組み合わせたプログラムを日本向けに投入。同ホテルのアリアーヌ・ベルーベセールスマネジャーは「2つの素材の組み合わせで、冬のケベックをより深く楽しんでほしい」としている。


ピンク・フロイドのオペラ、星空観察、バス用Wi-Fiなど注目素材いろいろ

そのほか、会場で集めた注目のトピックスは以下の通り。

▼モントリオール市制375周年でピンク・フロイドの新作オペラ初上演

2017年、市制375周年を迎えるモントリオールはさまざまなイベントを予定している。目玉の一つがプログレッシブ・ロックバンドの雄、ピンク・フロイドの名作「The Wall」に基づいた新作オペラ「Another Brick in the Wall」の世界初公演。3月14~24日に上演される。このほか、市のシンボルの一つであるジャック・カルティエ橋のライトアップなども予定。

ジャスパー・ダークスカイフェスティバル

▼10月開催のジャスパー国立公園の「ダークスカイフェスティバル」

カナダ王立天文学会(RASC)は周囲に人工の光がなく星空観察に適したエリアを「ダークスカイ保護区」として認定している。その一つに認定されたアルバータ州のジャスパー国立公園では2011年から毎年10月、「ダークスカイフェスティバル」を開催。星空撮影会やコンサートなど例年いろいろなイベントが行われており、第6回目となる2016年は10月14~23日に開催される。

▼アルゴンキン州立公園でも楽しめる冬のアクティビティ

アルゴンキン州立公園で体験できる犬ぞり(写真提供:オンタリオ州観光局)

トロントから車で北へ3時間、オンタリオ州のアルゴンキン州立公園はハイキングなどで人気の観光地だが、冬のアクティビティも充実している。

「アルゴンキン州立公園でウィンターアクティビティが体験できることは、意外と知られていないが、スノーモービルや犬ぞり、クロスカントリーやスノーシューなどが一通り体験できる」(オンタリオ州観光局日本事務所・田中恵美アカウント・マネージャー)。近郊の町ハンツビルのディアハースト・リゾートなど近隣の宿泊施設を滞在拠点として、これらのアクティビティをアレンジすることも可能だ。

▼部屋でオーロラ観賞できるロッジがイエローナイフに来年開業

2017年1月、イエローナイフのグレートスレイブ湖畔に新しい宿泊施設「Solstice Lodge」がソフトオープンする。部屋の一角は天井までガラス張りで、室内からオーロラが見られるのが特徴。全37室でグランドオープンは2017年9月を予定し、食事やアルコール、スパマッサージ、オーロラ観賞の装備なども料金に含むオールインクルーシブ。ノースウエスト準州観光局日本オフィス・田中映子マーケットディレクターは「今までなかったアップグレードなロッジ。高級化が進む北欧のオーロラ観賞ロッジにも競合可能では」と期待を寄せる。

▼カナダ・アメリカ周遊にも使えるツアーバス用レンタルWi-Fi

トロントのベンチャー企業ローム・モバイルは、2015年10月にツアーバス用レンタルWi-Fiルーターを開発した。座席数に合わせて2サイズあり小は20人、大は60人が接続可能。カナダとアメリカ両方のSIMスロットがあるので、2カ国周遊ツアーにも対応できる。

同社のアンソニー・ウォン社長は「長時間のバス移動も乗客が退屈しないで済む」と語る。これまでは長期レンタルのみだったが、今後は10~20日間の短期レンタルにも対応したいとしている。

取材・記事: 井上理江

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