航空分野の地球温暖化対策に日本が参加決定、2021年から温室効果ガス削減を義務化へ

国土交通省は2016年10月7日、第39回国際民間航空機関(ICAO)総会の審議結果を発表した。それによると、先に表明した温室効果ガス排出削減制度(GMBM:Global Market-Based Measure)への参加については全会一致で合意を得た。また、日本は引き続き第一カテゴリー理事国11か国のひとつに選出された。第一カテゴリーとは、航空運送において最も重要とされる国を指す。日本は1956年以降連続して選出されている。

今回の制度参加によって、日本も国際民間航空機関(ICAO)が検討するグローバル削減目標(燃料効率を毎年2%改善、2020年以降総排出量を増加させない)に向けて取り組むことになる。手段としては、新技術の導入(新型機材など)、運航方式の改善、バイオ燃料の活用をおこない、不足する部分は排出権取引を通じた市場メカニズム活用が求められるなど、航空会社の経営に直結する内容だ。実際には2021年(平成33年)以降に同制度に基づく義務が発生する。

航空安全・保安、航空管制関連計画では、「世界航空安全計画(GASP)」の改訂で合意。国際間の航空安全プログラム上の目標を確実に達成するために安全ロードマップが追加されるほか、高レベルの航空保安を実現する「世界航空保安計画(GASeP)」の策定が決定された。

また、将来的な航空交通量にも適切に対応するためのロードマップ「世界航空交通計画(GANP)」では、その国際間相互運用性や安全性を確実なものにする目的で必要な施策を明示する方針も盛り込まれることとなった。

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