
日本政府観光局(JNTO)によると、2025年7月の訪日外国人旅行者数(推計値)は343万7000人で、7月として過去最高となった。ただし、前年比では4.4%増。これまでの伸びに比べて、7月の伸び幅は今年最小だった。2023年7月(実数:23万694人)比では、48.1%増。
地域別にみると、中国が97万4500人(前年比25.5%増)、韓国が67万8600人(同10.4%減)、台湾が60万4200人(同5.7%増)、米国が27万7100人(同10.3%増)、香港が17万6000人(同36.9%減)の順。中国は100万人まで届かないものの、その水準に近づきつつある。
JNTOによると、夏は東南アジアなどの一部の市場で訪日需要が落ち着く時期になる。しかし、東アジアや欧米豪、中東などを中心に、スクールホリデーにあわせた訪日需要が増加。特に、台湾では単月の過去最高を更新したほか、米国やフランス(同23.7%増:4万6200人)など15市場で7月の過去最高となった。
一方で、韓国やタイなど東アジアと東南アジアの6市場では前年割れ。香港や韓国では7月に日本で地震が発生するという情報が拡散されたことが影響したほか、7月中旬に香港に接近した台風による航空便への影響などが大幅減の要因となった。また、前年比13.6%減となったシンガポールに関しては、近年、日本の夏の酷暑が報じられており、夏季の訪日需要に影響しているとみられる。
訪日外国人数の月次推移と市場別の数値は以下のとおり。
※本グラフはコピー&ペーストで自由に転載可
JNTO資料(対2024年比)より