HIS、連結業績予想を下方修正、想定超える円高傾向やグループ会社の新システム遅れなどで

エイチ・アイ・エス(HIS)は2018年4月27日の取締役会で、2017年12月29日に公表した連結業績予想の修正を決議した。2018年10月期第2四半期、および通期の予想が対象で、当初よりも売上高および利益とも下方修正となる。

第2四半期(累計)連結業績予想では、旅行事業のグループ会社・ミキグループのオンライン事業における新システム稼働の遅れにより、当初見込んでいた集客確保が困難となった。ハウステンボス(HTB)グループでは、愛知県・蒲郡のラグーナテンボスでの年末年始と春休み期間の入場者数が、計画よりも減少。電力小売事業のHTBエナジーの燃料コストも増加した。これらが、売上高と営業利益の減少要因になると説明した。

これに加え、想定以上に推移する円高傾向により、外貨建て資産の評価損(為替差損)の発生や、持分法適用関連会社ASIA ATLANTIC AIRLINESに対する債権の放棄による約16億円の損失が発生。これが経常利益や純利益の修正要因になると説明した。

また、通期連結業績予想の修正については、第2四半期の減少要因に加え、固定資産売却益約10億円の発生を見込む。オーストラリアのウォーターマークホテル豪州(ゴールドコースト、ブリスベン)の土地・建物等の売却を予定しているという。

今回発表した連結業績の予想値の修正は以下の通り。(項目:今回修正予想/前回発表予想/前年実績)

2018年10月期第2四半期(累計)連結業績予想数値の修正(2017年11月1日~2018年4月30日)

  • 売上高:3400億円/3500億円/2718億2500万円
  • 営業利益:70億円/77億円/62億4200万円
  • 経常利益:70億円/87億円/105億3100万円
  • 四半期純利益:29億円/57億円/51億7200万円

2018年10月期通期連結業績予想数値の修正(2017年11月1日~2018年10月31日)

  • 売上高:7200億円/7350億円/6060億2400万円
  • 営業利益:173億円/180億円/159億1500万円
  • 経常利益:175億円/200億円/196億4700万円
  • 四半期純利益:91億円/118億円/132億5900万円

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