台湾の旅行体験アプリ「ファン・ナウ(FunNow)」が日本に進出へ、アリババなどから500万ドル資金調達

米旅行調査会社のフォーカスライト社が運営する「フォーカスワイヤ」によると、台湾のインスタント予約アプリで、ホテル、レストラン、レジャー関連アクティビティを扱うファン・ナウ(FunNow)が2018年8月半ば、シリーズAラウンドで500万ドル(約5憶5000万円)の資金調達を実施した。投資側の筆頭はアリババ系ファンドのAlibaba Entrepreneur Fund。そのほかCDIBキャピタル、ダーウィン・ベンチャーズ、アキュベストらが参画している。

ファン・ナウは2015年11月に創業。現在の取扱いは、売り手側が3000社、アクティビティおよびサービスの種類は2万件ほど。いずれも間際であっても即時予約ができるサービスが強みとしている。利用会員数は50万人。

同社では2017年夏にも150万ドル(約1憶6500万円)を獲得しており、その後、沖縄や香港など、台湾外への拠点拡大に乗り出した。今回、新たな資金を手にしたことで、既存の都市でのサービス展開を拡充するほか、クアラルンプール、バンコク、バリ、そして大阪と東京への進出も計画している。

ファン・ナウのTKチェン最高経営責任者(CEO)は、アプリ利用者として想定しているターゲット客層について「以前から計画していたわけではないが、ふと思い立って、出かけたくなった時に、ストレスなしでエンターテイメントやレジャーを楽しみたい、というローカルの人々。例えばマッサージ、バー、各種体験を地元で楽しむときや、近くのエリアへちょっと出かけてリフレッシュしたいときなど」と話す。

同じようなプラットフォームを展開するKKdayやクルック(Klook)が旅行者を主なターゲット客層に据えているのに対し、ファン・ナウはローカル市場を重視。予約が入るタイミングは、当日など間際になるが、同社では特許を取得したアルゴリズムを活用し、リアルタイムでの在庫状況が確認できるサーチエンジンを使用。これが強みだとしている。

場所についても、ジオロケーション技術を通じてユーザーの近くにある店やサービスを検索。「利用者のいるエリア周辺で利用可能な空席情報を0.1秒以内にすべて提示できる。そのあと何回かクリックすれば予約は完了」(同社)と説明している。

ファン・ナウの今年度売上は、昨年の3倍、1600万ドル(17億6000万円)と予測。

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