キャンピングカーで移動する体験型ホテルが誕生、簡易宿所の登録で、日本各地の国立公園や小学校などで営業

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キャンプ用品の製造販売「キャンプオンパレード」を運営するオープンセサミは、移動式の体験型宿泊施設「グランドツアー(Grand Tour)」事業を開始した。

大型キャンピングカー「エアストリーム」を用い、毎月のように日本の様々な場所へ移動して、宿泊施設としてオープン。現地では、キャンプオンパレード店舗で販売するオリジナルのキャンプ用品を活用しながら、ランチ、ディナーなどの食事のほか、現地の特性に合わせた特別なアクティビティを提供するオールインクルーシブの宿泊施設として運営する。

例えば、10月22日~11月14日に開業する蓼科では、白樺の森で宿泊し、フレンチ名店シェフの指導でジビエを調理して、ディナーとする。11月28日~12月15日に営業する鳥取では、日本一の水揚げ量を誇る松葉ガニ料理のディナーや、同地を拠点とする鳥の劇場の演出家・中嶋氏との演劇ワークショップなどを組み込んだ。宿泊料は食事やアクティビティを含め、1泊4万円(大人)~が基本。まずは1日3組までを受け入れ、今後6組にまで広げる予定だ。

同社代表の水山裕文氏によると、移動式ホテルの開業地はキャンプ場に留まらず、国立公園や廃校した小学校などさまざま。今年春ごろから候補地の自治体に事業内容を打診し、スムーズな運営ができるよう、準備や調整をしてきた。移動するごとに、該当地の自治体に旅館業の許可を申請し、簡易宿所の登録で営業。旅館業法の範疇で事業を行ない、営業期間の終了時には廃業する手続きを踏むので、「日本国内で同様の宿泊事業を行なう例は珍しいのではないか」という。

同事業では約2~3週間の営業後、約2週間の移動と開業準備を経て、別の地で移動式ホテルをオープン。現在、2019年夏期まで予定が公表されており、同年のゴールデンウィークにはアドリア海をキャンプで縦断するクロアチアでのツアーを企画。海外ツアーは旅行会社と組んで行う予定だ。2020年には、軽井沢にベースキャンプとして、固定式のヴィラ型ホテルの開業も予定している。

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