再び揺れる観光立国スペイン、欧州各国は第2波の懸念から同国への旅行控えアラート、新規感染者の増加傾向で

(写真:AP通信)

スペインへの旅行で再びヨーロッパが揺れている。AP通信によると、スペイン国内のナイトクラブ、バー、ビーチで新型コロナウイルスの感染者が拡大し、休業規制が再度課せられていることから、ヨーロッパ各国は同国への旅行を控えるように警告している。

現在、感染が拡大している地域はカタルーニャ州とアラゴン州。バルセロナでは規制が再度強化された。

この状況から、イギリスでは、スペインを再び危険リスト国に加え、スペインからイギリスに到着した旅行者には14日間の自主隔離を再度義務付けた。ノルウェーも、イベリア半島からの帰国者に対して10日間の自主隔離を求めてる。さらに、フランスとベルギーもバルセロナやその周辺のビーチへの夏休みの旅行計画を見直すように勧めている。

ヨーロッパの大手旅行会社TUIは、バレアレス諸島とカナリー諸島へのフライトやパッケージツアーは継続しているものの、スペイン本土へのフライトを8月9日まで運休することを決めた。

7月23日のスペインの新規感染者数は900人以上。当局は翌日、第2波の入口に入ったとの認識を示した。クラスターが多数確認されているカタルーニャ州は、すべてのナイトクラブを15日間閉鎖し、バルセロナ、リェイダとその周辺のバーの夜間休業を決めた。

観光はスペインにとって基幹産業だ。260万人の雇用を生み出し、国内総生産の12%を占める。スペイン政府や旅行業界は、なんとしても今年中に観光産業を復活させたいとの思いから、スペインは安全なデスティネーションであるとのメッセージを積極的に発信してきたが、その願いは叶いそうもない。

スペイン政府は現在、バレアレス諸島とカナリー諸島からの帰国者については自主隔離を行わないようにイギリス政府と交渉している。フランス政府は今のところスペインとの国境を閉鎖する必要性はないとしているが、イギリスとフランスからの旅行者は昨年8月には420万人にも及んでいることから、スペインは両国の対応に気を揉んでいる。すでに、フランス、ドイツ、イギリスの旅行会社による予約のキャンセルが増えているという。

スペインでも、新型コロナウィルス感染者の再拡大についてはさまざまな反応があるのも事実だが、全員が一致しているところは、いわゆる「夜の街」関連での感染拡大を止めること。多くの地域で、来店制限を行い、ダンスフロアにもテーブルを置くことで密を避ける努力をしている。

スペインのアランチャ・ゴンザレス・ラヤ外相は、「他のヨーロッパの国と同様に、スペインでも感染は拡大した。それは異常なことではない。重要なことは、スペインは感染をコントロールするために並々ならぬ努力をしているということだ」とコメント。懸念すべき状況ながら、各国に冷静になるようにメッセージを送っている。

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