JTBが大型ネット広告を展開した理由とは? 国内旅行の販売で大転換期に挑むデジタル広告戦略を聞いてきた(PR)

Yahoo! JAPANに掲載した「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」の広告

コロナ禍の2020年7月、GoToキャンペーンの開始を巡り混乱への不安と期待とが交差した。そんな時期に注目を集めたのが、JTBがYahoo! JAPANのトップページに掲載した大型広告だ。なぜこのような広告展開を行ったのか? その後も継続されている広告展開にみるデジタル戦略を聞いてきた。

旅行会社で初、JTBがYahoo! JAPANに大型広告を実施

JTBの広告展開の重点時期だった7月中旬。Yahoo! JAPANのパソコン版トップページには「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」のビジュアルが大々的に表示され、スマートフォンのトップページ上部にも大きく掲載された。

JTBはこれまでもYahoo! JAPANに広告を出稿していたが、パソコン版トップページの最も目立つ広告枠である、ブランドパネルの「トップインパクト」枠を使った広告は初めてで、旅行業界としても初の掲載とのこと。コロナ禍中であっても大型広告を打つ、JTBの積極的な姿勢が際立っている。

なぜJTBはこのような広告展開を行ったのか?

背景には国内旅行商品の大転換がある。JTB国内旅行は、これまで「エースJTB」をはじめとするパンフレット使用の旅行商品が主力だった。2020年5月に店頭で、6月にWebで飛行機利用のダイナミックパッケージ商品「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」を発売。10月から発売する鉄道利用の商品を含め、長く続いた紙のパンフレット商品の時代から空席・空室状況により代金が変動するダイナミックパッケージ商品へ、商品造成と販売をシフトする予定であり、国内旅行商品戦略の舵を大きく切ったところだった。

このため「国内旅行の仕組みとシステムが変わったこと、またダイナミックパッケージの存在をより多くの消費者に知ってもらうことが必要と考え、緊急事態宣言が明けてGoToトラベルキャンペーンの実施も見えてきた6月から広告出稿することを決めた」(株式会社JTB Web販売部  HP戦略部マーケティング課 三好敬之氏)。

「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」のイメージ


抜群のリーチ力で国内旅行商品の大転換を告知

JTB国内旅行の命運がかかったような大転換のタイミングに、広告媒体としてYahoo! JAPANを選んだ理由について、真っ先に挙げたのは「誰もが知るポータルサイトだからこそのリーチ力の違い」と三好氏。Yahoo! JAPANは日本のネットユーザーのうち、スマートフォンで87%、パソコンでは64%にリーチし、月間アクティブユーザー数がスマホで6800万、パソコンは2100万、月間平均ページビューはスマホで570億回を超える。そのリーチ力の高さを重視した。

加えて「広告に際してオーディエンスを指定できるのが魅力だった」という。オーディエンスの指定とは、たとえば「飛行機をよく利用するユーザー」といった指定のこと。そういった条件を重ね合わせたうえで、すべての条件に合致するオーディエンスを指定することもできる。ただしオーディエンスを絞り過ぎると、広告が表示される対象が狭くなって効果が限定されてしまう懸念もあり、バランスが重要になる。「このあたりの調整は、専門家であるヤフーの担当者の説明や的確なアドバイスで随分と助かった」と三好氏。

JTB Web販売部 HP戦略部マーケティング課 三好敬之氏

実はヤフーにとってこの手のコンサルティングは得意分野。日本有数のポータルサイトとしてユーザーの属性や興味、思考、消費傾向などのビッグデータに根差したコンサルティングのノウハウが社内に豊富にあるためだ。Yahoo! JAPANが属する企業グループには、一休.comやZOZOTOWNといった有力サイトも名を連ねる。グループ全体で収集するビッグデータを利用できるケースもあるため、データ活用の幅と広がりはアイデア次第でさまざまに拡大できる。

(Zホールディングス株式会社提供の資料より)

また同社は、かつての検索サイト運営企業から、データカンパニーへと進化中で、デジタルマーケティングに関するさまざまなソリューションをクライアントに提供する体制を作り上げてきたことも強みと言える。コロナ禍のイレギュラーな状況ではデータマーケティングにおいて仮説を立てるのも難しいが、「クライアントのビジネスの最大化を図るため100%の正解は導けずとも、99.99%に近づけるためのファクトとデータの裏付けを用意する」というのがヤフー旅行業種営業担当の基本的スタンスだ。

JTBのように旅行商品や旅行者といった特定分野に関する豊富な情報蓄積を持つ企業とヤフーが連携することで、よりマーケティングの精度を高めることも可能だ。JTBも「当社は旅行者の性別・年齢別データや旅行目的地に関するデータはあるが、旅行以外で何に興味がある人なのか、といった情報は持ち合わせていない。これらを組み合わせながら、ダイナミックパッケージを訴求していく対象を明確にしていくことは興味深い作業になっていく」(三好氏)と期待感を示す。

10月からは新たな広告展開もスタート

では、結果はどうだったのか?

JTBは「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」に関する広告効果について、「しっかりとブランドのリフトができた」と評価している。

JTBでは、まずはダイナミックパッケージという概念自体を市場に普及・浸透することと、「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」の認知度向上を目指しているが、いずれも手応えを感じているという。ダイナミックパッケージの概念については、Yahoo! JAPANでの広告掲載前に『知っている』人の割合は35%ほどだったが、直近では40%を超えた(JTB調べ)。この間、大手航空会社などもダイナミックパッケージに関する広告を展開しているため、JTBの広告だけの効果ではないが、いずれにしても目に見える効果が得られている。

「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」のブランド認知度についても「詳しい数字は明かせないが、一歩ずつ上昇しているのは間違いない」(三好氏)としている。

JTBによる調査の資料より。グラフ内の第1回はヤフー広告掲載前、第2回はヤフー広告掲載後の調査結果

また、重点広告期間とした7月は、GoToトラベル実施に関し賛否が分かれ、社会的にも議論が沸き起こった時期だった。

このためJTB社内にも広告展開には慎重論もあったが、旅行促進ではなく商品の認知を高める目的のメッセージであったことから予定通りに実施した。結果的には社内でも「この時期に広告を打ち、国内旅行回復への第一歩を踏み出せたことがよかった」との評価を受けているという。旅行会社として、旅行は控えておこうという発想から、withコロナ、afterコロナを見据えたニューノーマル時代の旅行実現へ前向きに踏み出せたというわけだ。

またヤフーによれば、「旅行や人の移動に関して賛否が分かれる時期だったが、オーディエンスはJTBの広告に好意的に反応した。目立つ広告はその分だけさまざまな反応があるものだが、今回の広告についてはネガティブな反応がほとんどなかった」という。人々の受け止め方も、そろそろ旅行を楽しみたい、感染予防に努めたうえであれば旅行は可能というものだったと推測できる。

「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」は商品内容を拡充しており、これまでの航空機使いのダイナミックパッケージだけでなく、10月には鉄道(JR)を使った商品を開始した。同時に「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」の販売システムの検索機能も向上し、より細かい検索設定が可能になった。たとえばグループ旅行に欠かせない部屋割りを指定する機能や、食事に関して「ボリュームは控え目」「アレルギー指定可能」などの条件を設定したり、子連れ旅行者が宿泊施設を選択する際に「ベビーベッド手配可能」かどうか、ペット連れ旅行者が宿泊施設を選択する際に同伴ペットが「犬のみ可」なのか「猫も可」なのかを検索したりできるなど、細分化するニーズに対応できるよう配慮している。

そして、JTBは、この機能強化に合わせてYahoo! JAPANで新たな広告展開を開始した。若年層向け、40~50代向けなどターゲット別の動画を用意し、ダイナミックパッケージの概念と、機能を強化した「JTBダイナミックパッケージMySTYLE」の訴求を継続。さらなるブランドリフトを目指している。

広告:Yahoo! JAPAN

お問い合わせ:https://marketing.yahoo.co.jp/ 

記事:トラベルボイス企画部、REGION

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