ワールド航空、1億7750万円の不正受給か、第三者委員会が中間報告、故意の認識は判断できず、杜撰な勤怠管理を指摘

ワールド航空サービスの雇用調整助成金の受給問題に関する第三者による特別調査委員会は2021年11月18日、中間報告書を公表した。それによると、事実に反する申請に基づいて受給した雇用調整助成金は1億7750万4000円と推認。しかし、現時点では会長や社長に故意の認識があったという結論には至っておらず、雇用調整助成金支給要領で定義される「不正受給」と評価されるかは明らかではないとした。

報告書によると、同社は、2020年3月から雇用調整助成金を毎月受給していたが、2021年9月21日にはすでに東京労働局職業安定局から助成金の支給について疑義を指摘されていた。その後、11月9日にNHKによる報道によって事態が明るみになり、特別調査委員会が設置された。

委員会では、資料・データの分析、経営幹部および従業員へのヒアリング、従業員へのアンケート調査などを実施しするとともに、11月15日は社内に内部通報窓口を設け、情報収集を行なった。

調査によって、同社の勤怠管理の方法について確認したが、従業員の労働日ごとの始業・就業時刻を記録は行われておらず、従業員の労働日や労働時間を事後確認できる客観的な記録が存在しないことが判明。また、報道で指摘されている検温記録も全期間、全社員について確認はできず、gmailアドレスでの業務メールの送信では休業の有無は確認ではないと判断した。さらに、商談記録についても、休業の事実を把握する手段としては極めて不十分な資料でしかないとしている。

そのうえで、「従業員100人以上を擁し、毎年約70億円以上の売上高を計上する株式会社として、あまりに杜撰な管理体制であったことは否定し得ない」と指摘。今後、さらに詳しい調査を進めたうえで、今月末までに改めて結果を公表する。

日本旅行業協会、会長代行にJTB会長の高橋氏

なお、日本旅行業協会(JATA)は、ワールド航空サービスの不正受給の疑いを受けて、会長を務めていたワールド航空サービス代表取締役会長の菊間潤吾氏に代わり、副会長の高橋弘行氏(JTB会長)を会長代行に選出した。高橋氏は当面会長職を代行する。

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