HIS、ハウステンボス売却を正式発表、香港の投資会社に666億円で、JR九州ら株主5社も全株譲渡へ

エイチ・アイ・エス(HIS)は、同社連結子会社の「ハウステンボス」を香港の投資会社「PAG HTB Holdings」に666億円で売却すると発表した。同社が所有するハウステンボスの株式2000万株すべてを譲渡する。

その他の主要株主である九州電力、西部ガスホールディングス、九電工、九州旅客鉄道、西日本鉄道も保有株式をハウステンボスによる自己株式取得に応じるかたちでの売却を発表している。

HISは2010年4月にハウステンボスの経営再建に参画。開業以来18年赤字が続いていたが、同社グループ傘下になった年より10期連続黒字化を達成した。しかし、コロナ禍の影響を受け、2020年9月期では約40億円、2021年9月期では約11億円の赤字を計上していた。

HISは、売却にあたり「テーマパーク事業に関する知見を有し、機動的かつ柔軟に資金供給を行うことができる当社グループ外のパートナーが事業を追及していくことが、ハウステンボスのさらなる発展につながるとの結論に至った」と説明。

一方、PAGは、集客力向上の可能性やレジャー市場の回復の見込みなどを踏まえて、ハウステンボスを高い成長性があるテーマパークと評価。PAGのプライベート・エクイティ日本共同代表である伊藤宏一氏は「ハウステンボスの今後の成長ポテンシャルは極めて大きいものだと見込んでいる。PAGがアジア全域で培った消費者向け事業の知見も最大限に活用し、ハウステンボスの経営陣および社員と共に来場者の体験価値の継続的向上に取り組めていく」とコメントしている。

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