Googleマップの最新機能でタビナカ流通が変わる、カギは「写真」、観光事業者が対応すべきこと【外電】

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近年、旅行者や旅行事業者向けサービスを進化させてきたGoogleマップは2023年10月26日に最新のアップデートを発表した。その中には、没入型のルート案内「イマーシブビュー」、ドライブ向けにルート計画をサポートする交通量データ、EV車の充電ステーション情報などがあるが、旅行分野にとって最も重要なアップデートは、非特定のクエリに対して視覚的な結果を返すことだろう。

若いユーザーが、InstagramやTikTokなどのプラットフォームでコンテンツを探し、ビジュアルコンテンツやマルチメディアコンテンツを求める傾向が強まる中、今回のリリースは、従来の検索の先にあるインタラクティブな画面をさらに多様化させるグーグルの取り組みに沿うものだ。

この新しいアップデートは、米国、カナダ、フランス、ドイツを含む世界の主要市場で今後数週間以内に提供される。

タビナカ検索ツールとして

例えば、ニューヨークに2人の子供と一緒に旅行している場合、高度な画像認識とAIで写真をフィルタリングする「写真で発見」機能を使えば、同じような家族が参加しているアクティビティの写真を見つけることができる。

こうした写真は、カルーセル形式または地図自体で検索することが可能。その中の特定の写真をクリックすると、その写真がアップロードされているツアー、アクティビティ、またはアトラクションに移動する。

従来の検索では「子供と一緒にニューヨークでやるべきこと」とテキストを打ち込むが、この機能はその検索の代わりを果たすことになる。

タビナカ商品のマーケティング チャネルとして

新機能で公開される写真は、Googleビジネスプロフィールをソースとするものもあるため、プロフィールを活用している旅行会社や観光スポットが直接予約を増加させる可能性も高まる。さらに、タビナカ検索「Google Things to Do」プラットフォームと連動した予約にも期待ができる。オペレーターは、タビナカ商品や観光スポットをGoogleビジネスプロフィールに直接掲載できるからだ。

ただの「発見」に焦点を当てた検索が、購入の機会に変わる可能性がある。

観光事業者へのアドバイス

現時点のアップデートでは、Googleマップで表示される写真は Googleビジネスプロフィールから直接取得されたものが多いように見える。おそらく、自分の体験やその体験を楽しんでいる人々の写真があればあるほど、Googleマップで「体験したいこと(things to do)」の検索に表示される機会が増えるだろう。

ツアーオペレーターや観光事業者には、まず、Googleビジネスプロフィールに、アクティビティを楽しんでいる様子の写真が掲載されていることを確認してほしい。Googleビジネスプロフィールから直接アップロードするだけでなく、顧客に写真付きのレビューを投稿してライブラリに追加するように勧めることもいいだろう。

グーグルは今後も、旅行と観光分野でサービスを拡充していくはずだ。その多くは、「旅行に行きたい」と思う段階と実際に「予約する」段階との時間を短くするものになると見られている。

※この記事は、世界的な旅行調査フォーカスライト社が運営するニュースメディア「フォーカスワイヤ(PhocusWire)」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。

オリジナル記事: GOOGLE MAPS: A NEW DIRECT CHANNEL FOR TOUR OPERATORS AND ACTIVITIES

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