スペイン北部のバスク州観光局は、日本市場に向けた観光プロモーションの一環で東京と大阪で旅行業界向けのセミナーとワークショップを開催した。州政府観光局長ダニエル・ソラーナ氏をはじめとする観光ミッションが来日し、同州の観光資源や高付加価値旅行の最新情報を紹介した。
セミナーでは、ソラーナ氏がバスク州の観光の中核として「ガストロノミー」を強調。同州は世界的にも高い評価を受ける美食の目的地として知られており、ミシュランガイドの星を獲得したレストランが多数集積する。「バスク州にはミシュランの星が36、スペイン国内評価のレプソルガイドでは111の評価を受けている」と評価の高さを説明した。
中でもサン・セバスチャンは、美食の街としての象徴的存在だ。ソラーナ氏は「1平方メートルあたりのミシュラン星の数が世界で最も多い地域」と紹介し、旧市街では複数のバルをめぐりながら「ピンチョス」を楽しむ食体験が観光の大きな魅力となっていると語った。
都市・自然・ワインを横断する多様な観光資源
同州はスペイン北部に位置し、フランスと国境を接しながら大西洋に面する地域で、ビルバオ、サン・セバスチャン、ビトリア=ガステイスの3都市を中心に構成される。また、州の約25%が自然保護区であり、9つの自然公園を有するなど、自然資源の豊富さも特徴だ。
北部の海岸線では荒波によって形成されたダイナミックな景観を楽しむことができる一方、中央部では山岳や渓谷が広がり、グリーンツーリズムの拠点となっている。南部のリオハ・アラベサ地域ではワイナリーめぐりを中心としたワインツーリズムが展開されている。
こうした多様な観光資源は、「15分程度の移動で全く異なる景観や体験にアクセスできる」とし、短距離で多様な体験が可能な点が強みとして紹介された。
プレミアム旅行を支える観光事業者
セミナーでは、バスク州の高付加価値旅行を支える取り組みとして、「Euskadi Basque Country Confidential」クラブの存在が紹介された。
同クラブは、宿泊施設やレストラン、観光サービスなどを提供する事業者の中から、厳格な基準を満たした企業のみを選定し、プレミアムな体験を提供する枠組み。加盟事業者は、ラグジュアリーホテルやミシュラン星付きレストラン、特別体験を提供する事業者などで構成される。
具体的には、サン・セバスチャンの高級ホテルや、ワイナリーに併設されたラグジュアリーホテル、歴史的建造物を活用した宿泊施設などがある。ソラーナ氏は、富裕層向けの宿泊体験の幅広さを強調した。
また、現地での旅行手配を担うDMC(デスティネーション・マネジメント・カンパニー)については「バスク州に特化したハイエンドな旅行体験を提供する企業が参加している」と説明。ヘリコプターやプライベートジェットによる移動手配など、富裕層向けの特別な移動手段の提供が可能である点も紹介され、高付加価値旅行への対応力をアピールした。
セミナーの最後にソラーナ氏は、「バスク州には素晴らしい観光資源と専門性の高い事業者がそろっている」と述べたうえで、「日本の旅行業界と連携し、より多くの日本人旅行者に訪れてもらいたい」と期待を示した。
当日は、バスク州の食文化普及の貢献者を称える「バスクアンバサダー」認定式もおこなわれた




