ANA、三井住友銀行の「サステナビリティ評価融資」でトリプルA評価

ANAホ-ルディングスはこのほど、三井住友銀行の取り扱う「SMBCサステナビリティ評価融資」において、最上位評価であるAAAを獲得した。空運業が最上位評価を受けるのは初めてのことだという。「環境マネジメント」「顧客に対する誠実さ」「ローカル/グローバル・コミュニティへの配慮」の3つの取り組みについて高水準であると判断されたほか、環境・社会・企業統治(ESG)の側面においても、優れたサステナビリティへの取り組みと情報開示を行っていると評価された。

この「SMBCサステナビリティ評価融資」は、三井住友銀行と日本総合研究所が独自の評価基準に基づき、企業のESG側面の情報開示とサステナビリティへの取り組みなどを評価。評価結果に応じた融資条件の設定を行い、取り組みや情報開示の適切さについての現状分析、今後の課題、課題への取り組み事例などを企業に還元する融資商品となっている。

評価の対象となったのは、「2020年までにCO2排出量20%削減」などの中長期的な目標を掲げ、環境計画「ANA FLY ECO 2020」で包括的な環境保全活動を進めている点。ボ-イング787など低燃費型航空機を積極導入し、バイオ燃料などの次世代航空機燃料の早期導入に向けた取り組みも加速させている。

2つ目は、世界最高水準の安全性確保と一貫した高品質なサービス、それらを支える企業文化の醸成と多様な人財の活躍支援を行っている点。安全や顧客視点をグル-プ行動指針に掲げる「ANA’s Way」の実践のほか、女性の活躍推進に関する数値目標を設定するなど多様な社員の活躍支援も行っている。

最後が、コミュニティの持つ社会的課題の解決に向けた具体的な取り組みへの評価。地方都市の人口減少や産業衰退による地域の活力低下が課題となるなか、新たなビジネスモデルである「沖縄貨物ハブ事業」を作り、沖縄県産品の輸出量増加や地域雇用創出に貢献。国際間小口保冷輸送サービスの仕組みの構築、日本各地の生鮮食品のアジアへの翌日輸送を可能とするなど、ジャパンブランドの新たな販路拡大につなげている。また、訪日旅行需要喚起を目的にしたウェブサイトの運営や、国内周遊型運賃の設定、機内・ラウンジでのサービスを通じた食の魅力体感プロジェクトの展開など、日本の文化や目的地としての魅力を世界に発信している。

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