日本政府観光局、新たな「訪日マーケティング戦略」を策定、特定テーマに「ガストロノミーツーリズム」

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日本政府観光局(JNTO)は、2026年3月に閣議決定された「第5次観光立国推進基本計画(2026年度~2030年度)」で掲げられた政府目標の達成に向けて、新たな「訪日マーケティング戦略」を策定した。観光の持続的な発展・消費額拡大・地方誘客促進の実現を目指し、インバウンド市場の多様化の流れをさらに後押ししていく。

これまでの市場別マーケティング戦略、MICEマーケティング戦略のほか、市場横断マーケティング戦略として高付加価値旅行とともに特定テーマ旅行での施策を進める。

2025年の訪日旅行者数が約4268万人に達し、消費額も約9.5兆円に増加するなか、欧米豪からの訪日客の増加など市場の多様化、地方訪問の意向などニーズも細分化している。このことから、JNTOは、観光の持続的発展に向けて新たな戦略的誘客が必要であると考えており、地域からはターゲット・プロモーションでより具体的な情報が求められているとの見解だ。

そのなかで、新たな「訪日マーケティング戦略」の策定では、その変化を的確に把握し、ターゲットの特徴や取り組みのポイントなどを具体的に整理した。また、引き続き持続可能な観光の推進を念頭に置く。

具体的には、リピーターの増加を受けて、新たなターゲットとして欧州を中心に「訪日経験者」「家族旅行層」を追加。消費額の拡大が見込める特定テーマ旅行として「アドベンチャートラベル」のほか、「ガストロノミーツーリズム」を加えた。

また、地域が活用できる訴求内容、目指すべき方向性、情報収集源・予約方法の特徴やプロモーション手法などを整理した。さらに、新たにMICE戦略として地方誘致や人材育成を推進していく。

持続可能な観光の推進では、「環境」「文化」「経済」の点で持続可能なだけでなく発展性のある観光を目指すとした。そのうえで、持続可能な観光に取り組む地域のプロモーション、レスポンシブル・トラベラーとしての行動の奨励、国内関係者の支援などを進め、日本のサステナブルツーリズムの国際的プレゼンスを高めていく。

市場別マーケティング戦略では、東アジア・東南アジアではリピーターの拡大と地方分散を進め、欧米豪とそのほかの市場では、初めての訪日層の拡大、関心向上、消費額拡大を図っていく方針だ。

JNTO理事の出口まきゆ氏は、「ターゲットの絞り込みや特徴の把握、旅行者目線での観光コンテンツの再確認や新規開発、より効果的・効率的なプロモーション展開が可能になる」と話し、地域に向けては戦略の活用を呼びかけた。

訪日経験のない関心層に向けて新グローバルキャンペーン

また、JNTOは、新たなグローバルキャンペーン「Japan Unforgettable」を開始した。

主なターゲットをこれまでの欧米豪を中心とした「訪日無関心層」から、今後の旅行先の候補の一つとして日本を捉えている層(未訪日の訪日関心層)」に変更した。

このキャンペーンでは、秋と冬の日本を訴求する動画を先行して配信開始。今後、春と夏のバージョンも制作する。キャンペーンでは、日本の多様性をアピールし、「いつ来ても楽しめる旅行地」を訴求し、地域の多様な魅力や多様な旅行スタイルを紹介していく。

合わせて、興味や関心を高めるキャンペーンサイトも開設。滞在期間に応じたモデルコースの提案、計画時に役立つヒントなどを掲載している。


大阪で初めての高付加価値旅行の商談会

このほか、JNTOは2026年5月17日~22日にかけて、高付加価値旅行向けに「Japan Luxury Showcase 2026」を大阪で開催する。これまでは2月に開催されていたが、今年は5月に変更することで、グリーンシーズンの高付加価値旅行を訴求していきたい考えだ。

バイヤーとして欧米豪・シンガポール(16カ国)から旅行会社40社、セラーとして日本の事業者60社が参加。商談会のほか、バイヤー向けには「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりモデル観光地」から10地域で視察ツアーを実施する。

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