新生「トラベルポート・ジャパン」が誕生、本社がガリレオジャパンを買収

トラベルポート社は、日本で同社の流通活動を行ってきたガリレオジャパン社を買収、完全子会社化した。4月1日から新組織として「トラベルポート・ジャパン」を発足。旅行会社など顧客に、従来通りのサービスを提供するとともに、新組織として今まで以上に日本市場に対して積極的なアプローチをしていく方針だ。

*写真:左からトラベルポート社リチャード・ロバーツ氏、マーク・ミーハン氏/ガリレオジャパン社前社長ジョン・マッキンタイアー氏、青山良信氏

今回の買収を契機に、トラベルポート社は日本のビジネスを拡大する考え。同社は、従来のGDS(Global Distribution System)の枠を超えて、世界的に“トラベルコマース・プラットフォーム”として事業を転換するための投資を強化してきた。買収を発表する記者会見で登壇したアジア太平洋地区マネージング・ディレクターのマーク・ミーハン氏は、こうした活動によって総売り上げが約20億ドル規模に成長したことを強調。今回の買収が、さらなる成長のためであり、重要性が高まるアジア太平洋地区のなかでも日本を最重要市場としているためとした。

こうした方針に沿って今後は、ガリレオジャパンの従来の組織・経験による強みを生かしながら積極的なアプローチに舵を切る。従来のサービスは維持、アポロ、ガリレオ、ワールドスパンを3つも存続させていくという。さらに、世界的な強みとしている「航空会社のマーチャンダイジング」「ホテルディストリビューション」「B2B 決済」「モバイルコマース」の4つの分野でリーダー的な位置づけを目指す方針だ。

ガリレオジャパン社の取締役総支配人・青山良信氏は「この買収は顧客(旅行会社)にとって非常にポジティブなもの」との考えを強調し、トラベルポートの全面的な支援によるメリットが大きいとを説明。今後も従来のサービスとともに、「強化されたサポートを提供できるものになる」と話した。

なお、青山氏をはじめ、ガリレオジャパンの従業員はすべてトラベルポート・ジャパンで業務を継続していくことが決まっているという。

ミーハン氏は、今後新たな組織が強みとするサービスとして、特に、予約ソリューション「Smartpoint(スマートポイント)」をあげた。航空・鉄道など旅行素材を、ひとつの端末上で一括検索でき、航空会社が運賃と別料金で提供する付帯サービスも航空会社サイトと同様に手配が可能となるもの。世界で7万6000社が導入しており、旅行会社の効率化・収益増に貢献できるものであることに自信をみせた。

また、国内GDSのアクセス国際ネットワークがトラベルポートのホストシステムを採用している点について、日本地区ゼネラル・マネージャーのリチャード・ロバーツ氏がコメント。「提供できる技術は提供を続け、健全な競争を続ける」方針だ。

トラベルボイス編集部: 山岡薫

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