【続報】米国行き航空機で追加の新検査、全航空会社が対象で1日2100便に影響、新方針には電子機器の検査も

米国政府が米国行き航空路線とそのすべての乗客を対象に開始すると発表した新しい「搭乗前検査(事前インタビュー)」について、AP通信がその概要や関係者のコメントなどを明らかにした。

米トランプ政権による機内へのラップトップ・パソコン持ち込み規制は、中東など10都市から米国各地への便と、当該国の航空会社のみが対象だった。しかし、今回は米国籍と外国人旅客、すべての旅客が対象。検査は、航空会社スタッフが行う。米系、外国系すべての航空会社が対象となるため、1日当たり計2100便に影響が出る見込みだ。

これを受けて、これまでに航空会社5社が10月26日から、新しく旅客への聞き取り調査を始める予定を明らかにしているが、具体的な調査の方法は各社で異なる。旅客に用紙を渡して記入してもらう、あるいは航空会社スタッフが口頭で質問するなど、統一された方法はなくまちまち。新規の検査実施の予定はなく、これまで通りのオペレーションを継続するという航空会社もある。

米運輸安全局(USTSA)のリサ・ファブスタイン広報官によれば、「今回のセキュリティ検査は、外国人も米国人も含め、海外から米国行きの便を利用するすべての旅客が対象。米国到着前の最後の出発空港で実施される」との説明だ。

米政府は中東系航空会社を対象にしたラップトップ規制を撤回した後、これに代わるセキュリティ対策を検討する期間を120日としていたが、この期限最終日に今回の新方針を発表。同広報官によると、新方針の内容には、「個人が持ち込む電子デバイスの検査を強化する」ことや、航空機や空港ターミナル周辺のセキュリティ強化も盛り込まれているが、詳細は不明となっている。

米国による新しい検査導入は、ドバイのエミレーツ航空が最初に発表し、明らかになったもの。同様に、エールフランス、キャセイ・パシフィック航空、ルフトハンザ・ドイツ航空、エジプト航空も、新しい検査を実施する方針を発表。一方、ロイヤル・ヨルダン航空の広報官は、アンマン国際空港で、新しい質問票をチェックイン前の旅客に配布する計画を明らかにしつつ、開始時期は来年の1月半ば、質問項目もいまだ未定。

米系航空会社では、デルタ航空が米国便の利用予定客に対し、検査の実施に備え、出発時刻の少なくとも3時間前に空港に到着するよう呼びかけている。ユナイテッド航空、アメリカン航空はノーコメント。

また、米国の航空会社が加盟するエアライン・フォー・アメリカの関係者は、新しい規則について「複雑な部分はあるが、米政府当局は柔軟に対応してくれている。旅客とクルーの安全・安心は米国の航空会社にとって最優先項目であり、業界全体で最高レベルを目指す方針に変わりはない」としている。

一方、新しい検査の効果には、疑問の声もあがる。デンバーのメトロポリタン州立大学で航空セキュリティ問題を専門とするジェフリー・プライス氏は「検査を実際に行うのが、航空会社のスタッフという点はいかがなものか。セキュリティ検査を担うのに、ベストな人選とはいえない」と指摘している。

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