星野リゾートが新たな取り組み発表、旧・二期倶楽部は「リゾナーレ那須」で今秋開業へ、「三世代」「ひとり旅」「バリアレス」など投入

星野リゾートが恒例のプレス発表会を行い、今後の新たな各種取り組みを発表した。新規施設では、2020年に沖縄本島で「星のや沖縄」、2019年秋には、先ごろ栃木県・那須で買収した旧「二期倶楽部」が改装を終えて「リゾナーレ那須」として開業する。同社代表の星野佳路氏は、現在、同社がこれまでで最多の新規案件を同時進行していることに言及。また、同社が得意とする地域の特色や旅行者トレンドに沿った新たなプランなど、続々投入していく事が発表された。

海外の新規開業では、今年6月末から7月に台湾・台中に「星のやグーグァン」を開業する。星野氏は、湯量が多い土地で各部屋に源泉かけ流しの風呂を用意できるなど「日本の観光地では手に入らない資源」を最大の特徴として強調。開業当初は台湾国内の需要が高いとみるが、先々では日本人を含めて海外旅行者を取り込んでいきたい考えだ。

国内では、今年秋に「リゾナーレ那須」を開業する。同社が買収した高級リゾート「二期倶楽部」(2017年8月末に営業終了)を改装して開業するもの。那須岳の山裾の標高約500mに位置する約4万2千坪の敷地の自然を生かし、家族連れにも人気のブランド「リゾナーレ」の4軒目として展開。全43室の客室での宿泊棟・農園・アクティビティ施設・2つのレストランで構成し、地域に根ざした農業を観光で体験する「アグリツーリズモ」をコンセプトにしたリゾート体験を提供する予定だ。

リゾナーレ那須のコンセプト図(報道資料より)

そのほか動いている新規案件では、2年前からプロジェクトを進めている九州・別府では、今年6月に着工を予定。その他、ブランドが未定ではあるものの白老町(北海道)、明日香村(奈良県)、和束町(京都府)、霧島(鹿児島県)、湯布院(大分県)、雲仙(長崎県)、下関(山口県)、新今宮(大阪府)などで新規案件が進んでいることを説明した。

星野氏は、「有名観光地には(同社の)施設があることが重要」として、今後も運営する施設を増やしていきたい考え。特に、北海道や奈良(2021年開業予定の重要文化財「奈良監獄」プロジェクト)での開業を重要視しているようだ。

若者とシニア世代への対応に注目、「三世代」「バリアレス」など重視

プレス発表会で、星野氏は今後も旅行市場が成長するためには若者とシニア世代への取り組みが重要との考えを示した。「(どちらの世代にも)年間の参加率を高めてもらう活動をしていきたい。旅に出やすい環境づくりが重要」として、各種新たな取り組みを行っていく方針だ。こうした取り組みに参加する顧客を増やし、「ブランドの親和性を高めていくことが重要と考えている」という。

「界」ブランドでは、「バリアレス」を開始。施設内に段差が多い旅館スタイルの「界」で、足元に不安のある年配者やその家族が感じる負担や障害を軽減するもの。まずは、事前に館内の段差や設備に関する情報をウェブサイトで公開し、宿泊をサポートする備品を用意する。2023年までには全国で展開するすべての「界」で導入したい考えだ。

また、新たな宿泊プランとして「三世代みずいらず旅」を用意。シニアが子や孫とともに滞在を楽しめるように、1部屋で家族全員が宿泊できる広い客室や体験、ゲームを用意。「リゾナーレ熱海」と「界 伊東」で販売する。

若者向けでは、2013年に発足した「若者旅プロジェクト」を一新。「界タビ20s」の名称で、クイズやSNS活用のハッシュタグラリーなどで若者向けのコンテンツを拡充する。20代限定の1泊2食付1万9000円という価格を継続し、1年で1万人の利用を見込むという。

昨年10月に、常時定額の宿泊プランを特徴に開業した若者向け新ブランド「BEB5軽井沢」については、現在好調であるものの、その検証と今後については時間をかけていくとした。

また、3月からは「界」で「ひとり旅」プランを通年で提供を開始。最大21時間滞在で12時チェックアウト、ひとりでも気兼ねなく食事ができる個室や半個室を用意し、通常料金よりも最大30%割引となる1泊2食付きを2万4000円からとした。

このほか、新たな取り組みとしてはウェブ予約で事前決済も可能とした宿泊ギフト券の販売開始や、トマムでの牧場開設(ファーム星野)など、発表は多岐にわたった。


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