米国、海洋権益内でのクルーズ船「運航停止令」を延長、9月30日まで、感染リスクから再開は時期尚早と判断

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、新型コロナウイルス感染拡大によって、クルーズ船に対して発出している「No Sail Order (航行中止令)」を2020年9月30日まで延長すると発表した。これは、アメリカの海洋権益内で250人以上のクルーズ船運航を差し止めるもの。

クルーズ船の国際的な業界団体「クルーズライン・インターナショナル・アソシエーション」は、自主的な運航休止を今年9月15日まで延長すると決めているが、CDCは、その再開時期を時期尚早として、航行中止令を延長した。

この航行中止令は、アメリカ保険福祉長官の公衆衛生危機宣言が解除されるまで、CDC長官が特定公衆衛生に基づく命令を解除あるいは修正するまで、あるいは2020年9月30日まで有効になる。

CDCでは、クルーズ船では、乗客と乗務員は都市環境よりも密の状態にあり、必要不可欠な乗務員のみの運航でも新型コロナウイルスの感染が続いているため、無制限に運航が再開された場合、感染リスクがさらに高まるとしている。

CDCによると、今年3月1日から7月10日までの期間、アメリカの海洋権益内のクルーズ船上での新型コロナウイルス感染者あるいは感染と疑われる例は2963人で、死亡者数は34人になっている。7月3日時点で、航行中止令の対象となっている49隻のうち9隻で感染が発生。米国沿岸警備隊によると、7月10日現在で67隻がアメリカの海洋権益内にあり、その乗務員数は計1万4702人になるという。

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