コロナ禍でシェアリングエコノミー利用意向に変化、接触回避で空間共有の利用は停滞、民泊利用は9%にとどまる

PwCコンサルティングが実施した「シェアリングエコノミー」に関する調査で、新型コロナウイルスの影響で“シェアエコ”の利用意向に変化が生じていることが分かった。

シェアリングエコノミーとは、個人が保有する遊休資産をネット上のプラットフォームを通じて他に提供すること。新型コロナ感染拡大防止のために、他人との接触を回避する風潮が強まったため、シェアリングエコノミーの中でもビジネスプロフェッショナルスキル、クラウドファンディング、モノの利用意向は増加する一方、人との直接の接触、空間共有を伴う場所・空間、移動手段、家事・手伝い・シッターなどのスキルや労働力の利用は停滞している。

調査は2020年5月9~11日の期間中、Webを通じて実施。1万1名にスクリーニング調査を行い、2000名が本調査に回答した。

“シェアエコ”の利用者が感じているメリットは「金銭的な節約」がトップ。新型コロナウイルスの影響で外出自粛ムードが広がるなか、スペシャリストのアシストによって、業務効率化を感じている人が多いことがうかがえる。利用意向は若年層ほど高く、認知が広がっている様もうかがえる。

発表資料より

旅行産業のシェアリングで代表的なのは「民泊」だろう。「具体的に知っている」と回答したのは63.1%。ただし、利用に至ったのは9%にとどまっており、認知度は高いものの、利用を促進するための具体的な対策が求められていることが浮き彫りになった。

発表資料より

一方で、「シェアリングエコノミーのサービスを利用するライフスタイルが日本でさらに普及する」との回答が、4年前に調査した2017年の34.7%に比べ、2020年は43.4%に増加。「イノベーション創出につながる」「環境負荷の低減」という声も挙がっている。

PwCコンサルティングは、「新型コロナの影響で多くのビジネス・産業が変化し、イノベーション創出への期待が高まっている。モノの生産が一時減少したことで、エコ意識も高まっている」などと分析。シェアリングエコノミー協会常任理事の佐別當隆志氏は、「リモートワークが普及し、民泊をはじめ有事にも利用できる場所があることで災害にも強い暮らしや働き方ができるようになるだろう」と話している。

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