2022年第2四半期の旅行トレンド調査、全世界で航空予約は好調、日本は夏の旅行意欲がやや低い傾向 ―クリテオ調査

デジタルマーケティング・広告支援のCriteo(クリテオ)社はこのほど、アメリカ、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)、アジア太平洋(APAC)など地域別の旅行トレンドについて、2022年第2四半期(4~6月)と過去3年間を比較する調査結果を発表した。それによると、日本を含むAPACはホテルの予約など他の地域より大きく回復している一方、今夏の旅行意欲については、インドと韓国で高まっているのに対し、日本はやや低い傾向にあることがわかった。

2022年5月のホテル予約状況をみると、日本は2019年同月比で21%増。2020年に比べ100ポイント近く伸びた。一方、EMEAは昨年同期の水準を割り込んでおり、新型コロナウイルス感染再拡大や、ロシアによるウクライナ侵攻の影響があるとみられる。米国も昨年同期を下回っており、原油高や物価高騰の影響で旅行を控える傾向が指摘されている。

発表資料より

航空予約は世界のほぼすべての地域でコロナ前の水準を上回った。アメリカ大陸とAPACは2022年第22週で 2019年レベルを43ポイント上回り、EMEAは5月最終週で前年比55%増という大きな伸びを示した。

また、今夏の旅行の計画があるかどうか聞いたところ、「はい」との回答がインドで76%、韓国で61%、APAC全体でも59%だったのに対し、日本は52%で、シンガポールの48%とともに低い水準だった。

発表資料より

もっとも、新型コロナウイルスへの懸念は世界全体で根強く、インドで75%、シンガポールでは%が「旅行中の感染が心配」と回答。日本は「やや心配」も合わせると、85%に上った。

発表資料より

同社はこうした調査結果を受け、「新型コロナにもロシアによるウクライナ侵攻や物価高、原油価格の高騰など、懸念すべき要素は多いものの、現状では、世界的に今夏の旅行市場は前年よりは盛り上がりが期待できる。ただ、コロナへの懸念は払しょくされておらず、旅行関連ビジネスでは引き続き、感染対策徹を徹底してそのことをアピールすることが求められる」などと指摘している。

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