羽田空港で国産SAF（持続可能な航空燃料）の供給開始、東京都が回収した廃食用油を活用

羽田空港で定期旅客便への量産国産SAF（持続可能な航空燃料）の供給が開始された。廃食用油を原料とした国産SAFでによる商業飛行を目指す「Fry to Fly Project」の一環。日揮ホールディングスが東京都と連携して回収した廃食用油を原料の一部として、大阪府堺市の製油所で量産されたものが使用される。

Fry to Fly Projectで日揮HDと東京都は、2024年3月から廃食用油の回収を促進する「東京油で空飛ぶ大作戦 Tokyo Fry to Fly Project」を開始。2025年5月からは、東京2025世界陸上の開催を契機に、「家庭の油回収キャンペーン」を展開しており、都庁舎や区市町村に家庭からの油の回収所を設置するとともに、東京2025世界陸上アスリートアンバサダーの北口榛花選手を起用したPRなどで回収を促進している。

さらに、東京都は、国産SAFの安定的な供給に向け、海外産SAFとの価格差を助成する全国初の「国産SAF利用促進事業」を開始している。

国際民間航空機関（ICAO）は、国際線の航空機によるCO2排出量を2050年までに実質ゼロとする目標を掲げ、2024年以降は国際航空分野における排出量を2019年比で15%削減することを目指している。