2026年、アジアの観光・テクノロジー業界を牽引するトップランナーたちは、次なる一手に何を反映させようとしているのか。トラベルテックの国際会議やメディア運営で知られる「WiT」は、Trip.comやAirbnb、Klookといったアジアをけん引するトラベル企業のキーパーソン6名に一問一答インタビューをおこなった。
AIが対話を超えて「実行」へと進化した2025年を振り返りつつ、2026年の旅行体験を変えるトレンドを語る言葉には、今後の観光産業の未来を占うヒントが詰まっている。
2026年の展望と求められていることは?
2025年は、観光業界にとってAIが実証段階を超え、実用レベルにむけて一気に加速した一年だった。多くのリーダーが共通して挙げたのは、AIが単なる対話ツールから、複雑なタスクを自律的に遂行する「AIエージェント」へと進化した点だ。また、パンデミック後の混乱を経て、旅行市場は拡大と記録更新のフェーズへ移行した。
キーパーソンたちは、2026年にAIが実験の域を脱し、実用的なフェーズへ完全移行する年になるとみている。Trip.comのエイミー・ウェイ氏は、AIが自律的にタスクをこなすAIエージェントの台頭により、旅行計画の負担が劇的に解消されると予測。OAGのフィリップ・フィリポフ氏も、AIによるアーキテクチャの転換が不可避であり、実行のスピードこそが勝敗を分けると話す。
また、タビナカ予約Klookのイーサン・リン氏は、旅行の主役が目的地から体験にシフトし、ソーシャルコマースがさらに加速すると指摘。GetYourGuideのタオ・タオ氏も、早朝ツアーや独自の体験が成長の原動力になると分析する。
投資の観点では、セイヤー・ベンチャーズのクリス・ヘンメーター氏が、断片化したシステムがAIネイティブな環境へと「収束」し、数十年ぶりのプラットフォームシフトが起きると確信していると述べた。Airbnbのダレル・チェン氏は、不透明な世界情勢の中でもアジアの新興市場に強い可能性を見出す。
また、リーダーたちが決別を願うのは、実態を伴わない形骸化した言葉のようだ。特に、「破壊的イノベーション(Disruption)」は、単なる宣伝文句化していると複数のリーダーが指摘した。今、必要なのはエコシステムを繋ぐ「構築」こそが必要だと説いている。また、不確実な時代を言い訳にするような「脱グローバリゼーション」や「分断」、いつまでも決断を先延ばしにする「実験」も挙げられた。
アジアのキーパーソン6名の一問一答インタビューの回答を紹介する。
エイミー・ウェイ氏/Trip.com Group シニア・プロダクト・ディレクター
2025年を一言で表すと?
「エージェント(Agent)」。2025年は、AIがチャットから実際のタスクを実行する段階へと進化した年だからだ。
消えてほしい言葉を一つ挙げるなら?
「破壊的イノベーション(Disruption)」。私たちは古いシステムを破壊するだけでなく、エコシステムをつなぐ橋を架けている。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「9」。単なる目新しさから実用性へと移行した。テクノロジーは、もはや単なるデモンストレーションではなく、メニューのアシスタントから文脈を理解するウィジェットまで、旅行中のストレスをシームレスに解決する存在になっている。
2026年を一言で表すとしたら?
「エージェンシー(Agency)」。
AIがユーザーに代わって、アプリをまたぎ、複雑なアクションを自律的に認識、計画、実行するからだ。
最も期待していることは?
「GUIエージェント(GUI Agents:Graphic User Interface Agents)」。APIに頼るだけでなく、人間のようにアプリやウェブサイトを操作できるAIが台頭する。つまり、AIがボタンをクリックしたり画面をスクロールしたりして、これまでデジタルではアクセスが困難だったニッチなサービスの予約をこなすAIの登場を楽しみにしている。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
「ヒューマンタッチ(人間味)」。自動化されたエージェントの世界で、効率性が発見のワクワク感を損なわないように、共感を重視するデザインをどのように構築すればよいのだろうか。
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
「視覚・行動(Visual-Action)」能力の習得。私たちは、単なる中央の「頭脳」(コントローラー・エージェント)から、「視覚・行動(Visual-Action)」能力の習得へと進化している。従来のエージェント化に加え、高速なデバイス上モデルで画面を読み取り、クラウドベースの推論で動作するハイブリッド・アーキテクチャを模索している。これにより、既存のGUI機能を活用し、エージェントは人間と同じように現実世界のアプリをスムーズに操作できるようになるだろう。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
「ユーザーメモリ(個人の記憶)」によるハイパーパーソナライゼーション。これまでのやり取りから得たデータを活用し、単なるアルゴリズム的な提案ではなく、まるでテレパシーのように感じられる提案を提供すること。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
旅行計画の負担。エージェントが自分よりも優れたロジスティクスに対応してくれると確信し、旅行者が安心して任せられるようにすること。
まだ誰も語っていない、重要なトレンドは?
「ユニバーサルアダプター」としてのVLM(視覚言語モデル)。業界がエージェント構築のための高価なAPI統合を待ち望んでいるなか、実用的なブレークスルーは、VLMを使用してAIが既存のユーザーインターフェースを見てクリックできるようにすることだ。これは単なる一時しのぎではなく、サプライヤーの技術向上を必要とせずに、旅行在庫のニッチな領域を即座に解き放つ強力な「ユニバーサルアダプター」となる。
2026年にしたい旅行は?
タンザニアのサファリ。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
『シミュラークルとシミュレーション(Simulacra and Simulation)』、および人型ロボット(最近のT800のデモなど)の台頭。デジタルエージェントが人間のオペレーターと見分けがつかなくなる中で、「リアルな交流」とは何かという定義を私たちに突きつけている。
イーサン・リン氏/クルック(Klook)共同設立者兼CEO
2025年を一言で表すと?
「拡大(Expansion)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「分断(Fragmentation)」。私たちが築き上げてきたテクノロジーによって、タビナカ業界における多くの古い障壁はすでに消滅しつつある。だからこそ、私は今、この言葉が私たちの世界にもう使われないことを願っている。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「10」。私は、2026年を新たなエネルギーと楽観的な気持ちで迎える。逆風が吹き荒れ、課題が表面化するなか、すべてが私たちのコントロール下にあるわけではないが、私たち全員がそれらすべてを乗り越えられると信じている。私たちはそれを証明してきたし、これからも証明し続けていく。
2026年を一言で表すとしたら?
「リーダーシップ」。
最も期待していることは?
「体験」こそが旅行の次なる章であるということ。私たちは創業初日から一貫して「体験」の重要性を唱えてきたからこそ、次にやってくる時代のリーダーとして、最も有利なポジションにいると自負している。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
クルックの次の章で必要なリーダーとなるために、私はどのように成長し続けることができるだろうか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
私の仕事は、私たちが最も得意とする分野に集中すること。ミレニアル世代とZ世代の旅行者に最高の旅行体験を提供すること。そして、2024年には世界の体験予約のわずか34.2%しかデジタルで行われていなかったことを踏まえて、体験エコシステムのデジタル化に注力していく。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
AIとは、もう言わない。もう十分に耳にしている。私たちにとって、2026年の最大のチャンスは、変わらずソーシャルコマースだ。2023年の早い段階でこの分野に参入し、現在、クルックはこの分野を牽引するリーダーとして認められている。さらに多くの企業が参入しているが、それは私たちの進むべき方向性を裏付けてもいる。旅行の未来はソーシャルであり、コミュニティ、ストーリーテリング、そして共有された発見によって支えられるだろう。この未来は、パートナー、クリエイター、そしてコミュニティとのより深いコラボレーションによって築かれる。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
最大の課題は、依然として「アクセス」。現地にいる時、移動中、あるいは直前での体験へのアクセスのしやすさだ。歴史的に、この分野は断片化され、オフライン中心で、非常に分かりにくいものだった。2024年には、クルックで提供される体験の50%以上が、参加から1週間以内に予約された。私たちはすでに、即時確認、リアルタイム空室状況、モバイルファーストのインターフェースでこの行動をサポートしているが、まだできることはたくさんある。例えば、旅行者は到着後、自分のスケジュール、天候、場所、その日の残り時間に合った体験を見つけるのに苦労することがよくあるが、それも解決できると考えている。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
今、多くの旅行者がまず「体験」を選び、次に目的地を選ぶようになっている。コンサート、フェスティバル、スポーツなど、これらはすべて旅行の柱になりつつある。FOMO(取り残されることへの不安)に支えられ、ソーシャルメディアによって加速された、新たな体験経済が形成されつつある。テイラー・スウィフトからレディー・ガガまで、ライブミュージックのために飛行機で出かける人が増えていることからも、それが分かるだろう。スポーツ界でも、F1グランプリからHyroxまで、この傾向が見られる。
2026年にしたい旅行は?
アイスランドでオーロラを体験をしてみたい。自然が生み出す最も壮大な光のショーを目の当たりにするのは、忘れられない体験になるだろう。旅の魔法を体感できる、行きたいリストに載せたい究極の瞬間だ。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
ウィレム・デフォーがナレーションを担当したドキュメンタリー「マウンテン(Mountain)」。映像美だけでなく、限界に挑戦し、新しい視点を求める人間の深いモチベーションが描かれており、とても共感した。
ダレル・チェン氏/Airbnb次席法務顧問
2025年を一言で表すと?
「充実(Fulfilled)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「脱グローバリゼーション(Deglobalisation)」。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「5」。アジアには多くの可能性と機会が秘められている一方、世界は多くの不確実性と変化に満ちている。
2026年を一言で表すとしたら?
「強化(Intensify)」。
最も期待していることは?
「アジア」。特にインドにおける旅行市場を開拓していくこと。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
不透明な環境において、どのように明確なリーダーシップを発揮できるか。
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
リスク要因をより先取りして、マイナスの影響を軽減すること。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
アジアの可能性はまだ大きい。最大のチャンスは新興市場への進出。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
旅行に魔法を取り戻すこと。あるいは、もっとシンプルなことを言えば、空港のセキュリティチェックをそれほど苦痛に感じさせないようにすること。例えば、100ml以上のジェルや液体を持ち込めるだけでも大きな成果となる!
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
豪華ヨットとクルーズ(あるいはすでに話題になっているかもしれない)
2026年にしたい旅行は?
結婚20周年を記念して、地中海で1週間のクルーズを楽しみたい。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
デイヴィッド・ギブソン著『Living Life Backwards』。人生における唯一の確かなものである死について考察し、そこから人生の優先順位を考え出すことで、人生を客観的に捉えることができる。自分がどう死にたいのか、そしてどう生きるべきかを考えることは大切なことだと思う。人生は短すぎるから。
フィリップ・フィリポフ氏/航空データOAG COO
2025年を一言で表すと?
「加速(Acceleration)」。AIが単なる実験ではなく、アーキテクチャの転換であることを業界がようやく認識した年となった。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「実験(Experimenting)」。未来に向けて永遠に実験を続けることはできない。リーダーは、ある時点で、ある視点にコミットする必要がある。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「9」。インフラの近代化、データの統合、機械ペースの意思決定向けに設計されたシステムの構築という、重要な取り組みについて、ようやく一致団結しつつあるからだ。次の10年間の基盤が今まさに築かれつつある。
2026年を一言で表すとしたら?
「構築(Build)」。今年は、業界が可能性について語るのをやめ、具体的な機能を提供し始める年だ。
最も期待していることは?
仕事面では素晴らしい旅行体験。個人的には、より健康で穏やかな一年になることを願っている。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
私たちは今後10年を見据えて構築しているのか、それとも今後6ヶ月間の機能提供に取り組んでいるのか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
実行のスピード。ほとんどの企業は戦略上の問題ではなく、実行上の問題を抱えている。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
OAGにとって最大のチャンスは、私たちが持つ膨大な情報に迅速かつ容易に、そして直感的にアクセスできることだ。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
手間の軽減。旅行を探し、予約し、体験することは依然として手間がかかる。必要なデータを提供することで、より簡単に手間を軽減できると考えている。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
ユニット・エコノミクス・ビジネスモデル。私たちは、AIの発展と機会にばかり注目しすぎて、それが企業にどのような影響を与えるかにはあまり注意を払っていないように思う。AIを介したインターネット体験は、新しい時代を決定づけるものになると思う。それは、サブスクリプション型なのだろうか?無料、広告付きなのだろうか?それとも取引ごとに課金されることなのだろうか?
2026年にしたい旅行は?
家族を日本に連れて行きたい。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
フランク・スルートマン著『Amp it up』。
クリス・ヘンメーター氏/セイヤー・ベンチャーズ(Thayer Ventures)マネージング・ディレクター
2025年を一言で表すと?
「加速(Acceleration)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「破壊的イノベーション(Disruption)」。意味のあるイノベーションというより、マーケティングの宣伝文句として頻繁に使われている。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「9」。2026年は、旅行会社がAIの実験段階から本格的な導入段階へと移行する最初の年となる。先行企業と後発企業の差は広がり、データ、パーソナライゼーション、次世代流通に注力する企業が大きな市場シェアを獲得するだろう。投資家にとって、これは非常に恵まれた環境。旅行は、巨大なグローバル産業でありながら、その規模に比べてテクノロジーへの投資が依然として大幅に不足している。数十年ぶりの真のプラットフォームシフト期を迎えるだろう。
2026年を一言で表すとしたら?
「収束(Convergence)」。旅行業界の断片化されたシステムが、ついに新しいAIネイティブ・アーキテクチャと連携し始める。
最も期待していることは?
旅行業界がAI時代へと大きく進歩し、パーソナライゼーション、マーチャンダイジング、収益最適化、旅行者体験が、ついに最新のシステム上で機能する時代を迎えるだろう。長年にわたる構造的な障壁、流通の複雑さ、データサイロ、運用上の非効率性といった問題を、分析するだけでなく、実際に解決できる時代に入りつつある。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
テクノロジーが指数関数的に進化する一方で、組織の変化は直線的に進むというサイクルの中、創業者や戦略的パートナーは、迅速に適応に向けて、どのように支援していくべきなのだろうか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
私たちの構築戦略から得られる情報優位性をさらに強化していく。毎年50社以上の企業を間近で観察することで、離れていては再現できないパターン認識が可能になる。私たちはその学習を体系化し、これまで以上に迅速かつ明確な判断を下せるよう取り組んでいく。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
旅行業界におけるAI、流通、コマースの交差点を掌握すること。世界最大の旅行業界は依然として断片化され、最適化が不十分だ。次の10年間は、予約から運営、ロイヤルティに至るまで、あらゆるものを再構築することが課題となるだろう。トラベルテクノロジーに特化したリーディング投資家として、Thayerは、この移行における「副操縦士」となる立場にある。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
意思決定の負担。旅行者は、分断されたシステム、一貫性のないコンテンツ、不明瞭な価格設定、関連性のない選択肢といった、複雑に入り組んだ状況に直面している。検索と比較による疲労を、計画からチェックアウトまで、旅程、マーチャンダイジング、そしてサービスが個人に合わせてインテリジェントにカスタマイズされるモデルに置き換えることだ。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
ホテル、レストラン、体験における垂直型AIオペレーティングシステムの台頭。消費者が気づくずっと前から、コスト構造を静かに変えつつある。
2026年にしたい旅行は?
ガラパゴス諸島への家族旅行、あるいはずっと行きたかったニュージーランドへの旅行。自然がスケール感と感謝の気持ちを改めて教えてくれる場所。
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
『1929: Inside the Greatest Crash in Wall Street History and How it Shattered a Nation(1929年: ウォール街史上最大の暴落と、それがいかにして国を揺るがしたか)』。
タオ・タオ氏/GetYourGuide共同設立者兼COO
2025年を一言で表すと?
「記録更新(Record-breaking)」。
消えてほしい言葉を一つ挙げるとしたら?
「行列(Queues)」。賢い時間配分とより良い発見によって、行列のない世界をデザインしたい。
2026年について、10段階でどれくらい楽観的だと感じるか(10が最も楽観的)?
「9」。体験が旅行の原動力として台頭している。
2026年を一言で表すとしたら?
「成長(Growth)」。
最も期待していることは?
ユーザーにさらにユニークで素晴らしい体験を提供すること。2026年を形作る意外なトレンドに関する最近の「隠れたトレンド」レポートを見ると、バードウォッチングが2026年のトレンドになっている。オマーンのダイマニヤット諸島、ベトナムのカットバ国立公園、タイのドイ・インタノンなど、バードウォッチングで知られる旅行先は、2025年に当社のプラットフォーム上で検索数が最も増加した場所だ。しかし、これは鳥やトレンドだけに限った話ではない。好奇心旺盛な現代の旅行者のために、体験クリエイターがユニークな体験を創造できるように、キュレーションされたプラットフォームを構築し続けることに興奮している。
リーダーとして自問自答している最大の問いは?
旅行者やサプライパートナーの成長を促進し、課題を解決するために、AIをどのように効果的に活用できるだろうか?
今後6ヶ月間、未来のビジネスのために重要なことは?
AIは今後も成長を続け、テクノロジーがこれほどのペースで進化していくなかで、私たちが進むべき方向性と、それをどのように活用すべきかについて、共通の理解を得ることが不可欠。私たちはそこに近づいており、パートナーやチームと協力を続け、AIがガイドや人と人との繋がりに取って代わるのではなく、むしろそれを補完していくことを実証できると思う。
2026年の貴社ビジネスにとって最大のチャンスは?
私たちは、細分化され、完全にオフラインの業界(ツアーオペレーターの70%が依然としてオフラインで取引を行っている)に革命を起こす。私たちのプラットフォームは、オペレーターと旅行者の両方にとって、全体的な体験を簡素化していく。
あなたが解決したい旅行者の最大の課題とは?
私たちが旅行者のために解決しようとしている最大の課題は、貴重な休暇を残念な体験で無駄にしてしまうのではないかという不安を解消することだ。私たちは、品質と独創性へのこだわりを通してこれを実現し、ユーザーが安心して厳選された体験を予約し、素晴らしい思い出に変えられるように信頼関係を築いていく。
まだ誰も語っていない重要なトレンドの一つは?
早朝ツアーがブームになっている。最新のデータによると、特に若い世代の旅行者が混雑を避けたいため、午前中の予約が前年比44%増加。バトゥール山やスノードン山といった日の出スポットの検索が増加している。
2026年にしたい旅行は?
パタゴニア!
2025年に読んだり見たりした中で最も興味深いものは?
ジョナサン・ハイト著『不安の世代』。この本は、遊び中心の子供時代と、私たちが今や陥っているスマートフォン中心の子供時代を対比させている。ハイトは、スマートフォンとソーシャルメディアが、10代の不安やうつ病の約3倍の増加と相関関係にあることを示している。彼のデータは若者に焦点を当てているが、より広い視点から見ると、大人にも共感できる点がある。現実世界での経験と人とのつながりは、あれば良いというものではなく、健康的な生活を送るために不可欠な要素だ。
※この記事は、シンガポール拠点の旅行業界ニュースメディア「WiT」から届いた英文記事を、同社との提携に基づいて、トラベルボイス編集部が日本語翻訳・編集したものです。
オリジナル記事(英文):Year In Review 2025, Looking Ahead To 2026 | Part 1
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